初体験である。
仕事で出かけたある施設で、二階から下るELVに乗った。書類を忘れてあわてて取りの戻るためにELVに走りこんだ。1階のボタンを押すといきなりELV内の電気が消えてしまった。「おいおい勘弁してくれよ」と思いながら手探り状態であるボタンを押すと、緊急用のボタンで管理室につながった。こちらはそもそもが建築屋だからELVについては、いささかの知識はある。あわてないことだと思いながら、縷々説明する。10分には満たない時間だが、インジケーターの明かりだけで真っ暗闇の中である。しばらくするといきなり点灯、ELVのドアが開いた。私はどうやら乗り込んだ階で立ち往生していたらしい。乗り込んできた人に、「私閉じ込められていたんですよ」と声をかけると、不振そうな面持ちである。書類を取りに歩き出すと走ってくる人が在る。ELVの保守の係りらしい。また5・6分事情聴取され、担当者も首をかしげている。・・・「閉じ込められてのは本当ですよ」と声を荒げてしまった。
年収めのこの時期、とんでもない初体験をしてしまった。