Sightsong

自縄自縛日記

カール・ベルガー+デイヴ・ホランド+エド・ブラックウェル『Crystal Fire』

2012-10-04 07:30:08 | アヴァンギャルド・ジャズ

カール・ベルガー+デイヴ・ホランド+エド・ブラックウェル『Crystal Fire』(Enja、1991年)。

Karl Berger (vib, p)
Dave Holland (b)
Ed Blackwell (ds)

こういうものが好きである。 とは言っても、カール・ベルガーの個性はいまひとつわからない。ブルース色の希薄な、尖った高音のフレーズが特徴的ではあるけれども。

むしろ、ずっとピンときていなかったデイヴ・ホランドの個性が嬉しい。硬く引き締まった弦で、彼は内部からぐいぐいと音楽を駆り、その力で音楽という獣が運動していく。まるで、じっとしておらず早く動けと言わんばかりに、内臓側から皮膚をあっちこっちと突いているようなものだ。イメージは北斗琉拳である(違う?)。いままで、さほど好みでなかったベーシストだが、突然、魅力を覚えてしまった。これだから面白い。

エド・ブラックウェルの祝祭的なタイコはいつだって素晴らしい。

●参照
エリック・ドルフィー『At the Five Spot』の第2集(エド・ブラックウェル参加)
シャーリー・クラーク『Ornette: Made in America』 オーネット・コールマンの貴重な映像(エド・ブラックウェル参加)
ゲイリー・トーマス『While the Gate is Open』(デイヴ・ホランド参加)
ジョン・サーマン『Unissued Sessions 1969』(デイヴ・ホランド参加)