このところ、大野俊三『Something's Coming』(East Winds、1975年)をやたらと聴いている。
大野俊三(tp)
Cedric Lawson (key)
Reggie Lucas (g)
Don Pate (el-b)
Roy Haynes (ds)
菊池雅章(org:③)
いま聴くと、キーボード、エフェクター付きのギター、エレキベースによるファンクサウンドは、どうしようもなく70年代の音である。ただ、別に古臭くてもカッコ良いし、渡米間もない26歳の大野俊三のトランペットはストレートで気持ちがいい。
3曲目の「I Remember That It Happened」だけは、菊池雅章のオルガンとのデュオであり、異色な辛気くささを湛えている。「日本らしさ」の追求がこのような形になったのかな。菊池雅章が山本邦山とともに吹き込んだ名盤『銀界』(1970年)の延長線上にあるような印象である。
それにしても、菊池さんの手術はどうなったのだろう。
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