何だかビョークが気になるとツイッターで呟いたところ、何人かの方からいろいろと教えていただいた。やはりツイッターは好き者の集まりだ。
昔にも気になってライヴ映像を録画して観たところ、あえなく弾き返された。まあ、何ごとにもタイミングがあるものだ。どうやら過激化を続けている人のようなので、まずは最初の頃の録音を聴く。
■ 『Gling-Glo』(1991年)
というか、ジャズである。なんだそうか。
ピアノトリオがスイングする中で歌うビョークは、居心地よさそうなのか悪そうなのか。思いつめたような声が魅力的なのだが、さらに刺激してくるのは、喉から絞り出す唸り声だ。元ちとせが、『Hajime Chitose』(2001年)においてカヴァーしたときの歌声も、まさに元ちとせ「らしくない」絞り出し声だった。これだったのか。
■ 『Debut』(1993年)
これはさらに嬉しいサウンド。唸り声もやはり良いのだが、たとえば「Like Someone in Love」における揺れ動く声は、ヴァルネラビリティそのものだ。傷つきやすさとその反面の攻撃性とが同居しているというべきか。
そして、「Aeroplane」と「The Anchor Song」においては、オリヴァー・レイクらがサックスを吹いている。これが素晴らしくハマっている。調べてみると、その前には、アート・アンサンブル・オブ・シカゴと共演するアイデアもあったようだ。それは聴いてみたかった。