ギル・エヴァンスのDVD『Gil Evans and His Orchestra』(TDK、1983年)を観る。
Gil Evans (arrange, p)
Billy Cobham (ds)
Tim Landers (b)
Dean Brown (g)
Gil Goldstein (key)
Mike Mainieri (vib)
John Clark (frh)
Howard Johnson (bs, tuba)
Michael Brecker (ts)
Thomas Gruenwald (ts)
Herb Geller (as)
Tom Malone (tb)
Juggs Whigham (tb)
Hermann Breuer (tb)
Rudi Fuessers (tb)
Randy Brecker (tp)
Lew Soloff (tp)
Benny Bailey (tp)
Ack Van Rooye (tp)
最初から最後までビリー・コブハムのドラムスが目立ちまくっていて、また、ブレッカー兄弟、ハーブ・ゲラー、ギル・ゴールドスタイン、マイク・マイニエリ、ハワード・ジョンソン、ルー・ソロフと、ビッグネームが顔を揃えている。(ただ、わたしはさほどかれらのファンでもない。)
ここでは、ギルのオリジナルや、セロニアス・モンクの「Friday the 13th」や、ジミ・ヘンドリックスの「Stone Free」や、チャールス・ミンガスの「Orange is the Color of Her Dress, Then Blue Silk」なんかを演奏している。やはり魅せられるのは、ギルの重厚でゴージャスで重層的なサウンドなのだ。ときにロック・テイストを入れつつ、ぶわっと分厚いハーモニーを放つときには惚れ惚れしてしまう。
ギルは悠然と指示を与えながら、要所で締めるフレーズを弾き、それがまたカッコいい。観客が同じように感嘆の声をもらして反応していることもわかる。
●参照
ギル・エヴァンスの映像『Hamburg October 26, 1986』(1986年)
ギル・エヴァンス+リー・コニッツ『Heroes & Anti-Heroes』(1980年)
ギル・エヴァンス+ローランド・カーク『Live in Dortmund 1976』(1976年)
ギル・エヴァンス『Plays the Music of Jimi Hendrix』(1974-75年)
ビリー・ハーパーの新作『Blueprints of Jazz』、チャールズ・トリヴァーのビッグバンド(ギル・エヴァンス『Svengali』)