Sightsong

自縄自縛日記

フローリアン・ヴァルター『Bruit / Botanik』

2017-12-09 10:59:16 | アヴァンギャルド・ジャズ

フローリアン・ヴァルター『Bruit / Botanik』(umland records、2016年)を聴く。

Florian Walter (as, bs, contrabass-cl, reed-tp)

先日のライヴの際に本人の持ち込みを買った。

ここでフローリアン・ヴァルターはさまざまな管楽器を吹いているのだが(リード・トランペットって何?)、まったく多重録音は使っていない。倍音と共鳴とノイズとブレスのショウケースのようなものである。ウェットでありドライ、音もメンタルも。面白い人がいたものである。

●フローリアン・ヴァルター
フローリアン・ヴァルター+照内央晴+方波見智子+加藤綾子+田中奈美@なってるハウス(2017年)


レイモンド・マクモーリン+山崎比呂志@なってるハウス

2017-12-09 09:40:40 | アヴァンギャルド・ジャズ

入谷のなってるハウスで、3か月前に続き、ふたたび、レイモンド・マクモーリン~山崎比呂志デュオ(2017/12/8)。

Raymond McMorrin (ts)
Hiroshi Yamazaki 山崎比呂志 (ds)

この日もフリー。レイモンド・マクモーリンはジョン・コルトレーンのフレージングを思わせる感じでスタートしたが、その後はトレーンのフレーズもスタンダードの断片もまるで提示することなく、ひたすらに自身の音色を発し続けた。ときにヴォイスを吹き込む野太い音、循環呼吸奏法、抑えてタンポの当たる音、素晴らしい倍音の数々。しばらく寝かせておいたメタルのマウスピースを使ってみたそうであり、その新鮮さも影響したのかもしれない。セカンドセットではネックを外して吹いたりもしたが、あとで訊くと、そのまま吹いていたら出せない音があるからだと言った。

そしてレジェンドの山崎比呂志。大きなホイール、上下が合わないハイハットのシンバル、ぶら下げた鐘など変わらずユニークである。それらを使い、実に拡がりがあり、味わいのある音を出す。スピードでもパワーでも既存のメソッドでもない。山崎比呂志なのだ。やはり聴き惚れてしまった。

山崎さんに、『三里塚のイカロス』のこと、三里塚の野外での演奏でキャベツが飛んできたこと、阿部薫のこと、クリス・ピッツィオコスとの共演のことなどを訊いた。来年の元日には鹿島のショッピングモールでレイモンドとのカルテットで演奏するとのこと。また下北沢のレディジェーンでの演奏の予定もあるそうだ。

雨はやんでいたが山崎さんがクルマで入谷の駅まで送ってくださった。そしてレイモンドさんとサム・リヴァースだのアンソニー・ブラクストンだのジャズ話をしながら帰った。

Fuji X-E2、XF35mmF1.4、XF60mmF2.4

●山崎比呂志
レイモンド・マクモーリン+山崎比呂志@なってるハウス(2017年)
山崎比呂志 4 Spirits@新宿ピットイン(2017年)
阿部薫+山崎弘『Jazz Bed』(1971年)

●レイモンド・マクモーリン
レイモンド・マクモーリン+山崎比呂志@なってるハウス(2017年)
山崎比呂志 4 Spirits@新宿ピットイン(2017年)
レイモンド・マクモーリン@Body & Soul(JazzTokyo)(2016年)
レイモンド・マクモーリン@h.s.trash(2015年)
レイモンド・マクモーリン『RayMack』、ジョシュ・エヴァンス『Portrait』(2011、12年)