日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

井上 靖著 「天平の甍」(新潮文庫)

2008-05-16 20:21:27 | 本・映画・展覧会
 こんな有名な作品、まさか読んでないことは無いよナーと思いつつどんな筋だったか全然思い出せず、ついでに先日中国からの要人が唐招提寺を訪問したなどと聞き、もう一度?読んでみることにした。

 最近の例にならって解説から読み始めた途端に違和感が。違和感ではなく、非既視感?要するに読んだことは無さそうだということが本文を始める以前にひしひしと感じられるのだった。とすれば「中国から盲になってまでも日本に渡ってきた意思の強い高僧」の物語、あれは一体なんだったのか。恥ずかしながら本書はこれまで読んだことがなかったようである。

 当時の「世界」を思えばスケールの大きな物語である。海を越え、着くとも着かぬとも知れぬ他の国に行く。冒険というより無謀にしか見えないが。そして何年、何十年と言う時間感覚。一生を賭けるとは正にこの事か。意義位置づけを超え、その話の大きさにまずは驚く。

 青雲の志はいつか曲がり、消えもする。ひたすら真っ直ぐに抱き続ける方が稀である。そしてそれが達せられる保障はない。では何のために、誰のために、志を抱き続けるのか。人生の目的とは何か。さほど多くはない登場人物の生々流転ぶりを読み、思うことだった。

 2008年5月2日 マドリードのホテルにて読了
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(映画) 空想の空とぶ機械達

2008-05-16 07:47:31 | 本・映画・展覧会
 今回も思ったほどには映画を観ませんでした。大して寝てるわけでもないのに、一体なにをしてるんだろうね?私。

 JALはこのところジブリとタイアップして「空を飛ぶ。」プロジェクトなんてやっていて、その内容は機内の映画やらイベントやら。映画は今のところ「紅の豚」だがそのうち他の作品もあるのだろうか?

 そして「紅の豚」とは別に、「幻の短編アニメーション」が併映されている。こちらは見たことがなかったので見てみた。20分ほどのアニメだが、昔の人々が空想(まさに絵空事)で書いた「空飛ぶ機械」を、時代を追って説明している。説明役はポルコ・ロッソ!?

 航空力学的に考えてみれば飛ぶはずも無さそうな機械の数々、それらが宙に浮き空を舞う。さまざまな「空飛ぶ機械」が行き来する空は大混雑、たまには衝突も…アニメならではのデフォルメされユーモラスなシルエット、人々の動きが楽しい。

 宮崎駿監督は知る人ぞ知る飛行機マニアなのだが、マニアらしくデフォルメされた中にもメカがしっかり描き込んであるので(それは「紅の豚」を見ても分かるだろう)、そういう所をチェックするのも楽しい。

 大空で見るのに最適な1本かも。

  2008年4月28日 JL405便機中にて鑑賞
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする