こんな有名な作品、まさか読んでないことは無いよナーと思いつつどんな筋だったか全然思い出せず、ついでに先日中国からの要人が唐招提寺を訪問したなどと聞き、もう一度?読んでみることにした。
最近の例にならって解説から読み始めた途端に違和感が。違和感ではなく、非既視感?要するに読んだことは無さそうだということが本文を始める以前にひしひしと感じられるのだった。とすれば「中国から盲になってまでも日本に渡ってきた意思の強い高僧」の物語、あれは一体なんだったのか。恥ずかしながら本書はこれまで読んだことがなかったようである。
当時の「世界」を思えばスケールの大きな物語である。海を越え、着くとも着かぬとも知れぬ他の国に行く。冒険というより無謀にしか見えないが。そして何年、何十年と言う時間感覚。一生を賭けるとは正にこの事か。意義位置づけを超え、その話の大きさにまずは驚く。
青雲の志はいつか曲がり、消えもする。ひたすら真っ直ぐに抱き続ける方が稀である。そしてそれが達せられる保障はない。では何のために、誰のために、志を抱き続けるのか。人生の目的とは何か。さほど多くはない登場人物の生々流転ぶりを読み、思うことだった。
2008年5月2日 マドリードのホテルにて読了
最近の例にならって解説から読み始めた途端に違和感が。違和感ではなく、非既視感?要するに読んだことは無さそうだということが本文を始める以前にひしひしと感じられるのだった。とすれば「中国から盲になってまでも日本に渡ってきた意思の強い高僧」の物語、あれは一体なんだったのか。恥ずかしながら本書はこれまで読んだことがなかったようである。
当時の「世界」を思えばスケールの大きな物語である。海を越え、着くとも着かぬとも知れぬ他の国に行く。冒険というより無謀にしか見えないが。そして何年、何十年と言う時間感覚。一生を賭けるとは正にこの事か。意義位置づけを超え、その話の大きさにまずは驚く。
青雲の志はいつか曲がり、消えもする。ひたすら真っ直ぐに抱き続ける方が稀である。そしてそれが達せられる保障はない。では何のために、誰のために、志を抱き続けるのか。人生の目的とは何か。さほど多くはない登場人物の生々流転ぶりを読み、思うことだった。
2008年5月2日 マドリードのホテルにて読了