日々のつれづれ(5代目)

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【本】谷 真介著 「台風の島に生きる」(偕成社文庫)

2015-01-22 07:07:34 | 本・映画・展覧会
 八重山の民俗について研究し書かれた本は少なくないが、それ以外のテーマで書かれたコンパクトな本は、ちょっと図書館の蔵書で調べた限りでは殆どなかった。範囲を沖縄全体に増やすと太平洋戦史関係の書物で一気に増えるが、その部分だけである。あとは琉球王朝の歴史関係くらいだろうか。

 石垣島日帰り訪問にあたってようやく見つけたのが本書で、仙台出身の気象庁職員が赴任先の石垣島で気象のみならず動植物や民俗まで研究の範囲を広げ、出世も断り終生を過ごした話である。石垣島出身者であれば誰でも本書の主人公・岩崎卓爾氏のことは知っているものなのだろうか?

 本書は児童・生徒向けの本ではあるが十分読むに耐える。どうだろう、今の世の中こうやって金銭勘定でなく自分のやりたいこと、使命感を持って文字通り「一所懸命」に働く人はいるだろうか。実のところ、バブル期などより増えているのではないかと思っている。殊に東日本大震災以降、価値観の変わった人は少なくないはずだ。

 それにしても風速70mって…時速252km。上空に吹く強いジェット気流並みだ。幸いこれまで、こんな台風に遭遇したことはない。今後も、遭遇したくはない。時間がたっぷりできて足止めくらっても平気になったら、一度くらい島の宿で体験してみたいかな?

 2015年1月9日 新石垣空港にて読了
コメント
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