個人旅行は不可、ガイド料が高いためソロ行動派には訪問のハードルが高い国がブータン。関連する本は多くなく、それも殆どがGNH(Gross National Happiness)に絡んだ本。もう少し旅行者かバックパッカーよりの内容の本はないのかなと探していて見つけた本書は、それらを飛び越え民俗学的な内容だった。
著者の他の作品は読んだ記憶がなかったが、著作タイトルを見る限りガチガチの堅物ではなく、むしろ椎名誠的アヤシイ雰囲気がプンプンする。一方で蔵前&下川風なバックパッカーの匂いは薄い。アヤシイ(もしくはくだらない)テーマでフィールドスタディをするタフな人と言う印象だ。
飛行機の着くパロから首都ティンプーへ、そしてそこから奥地へ。四駆から馬に乗り換え時には徒歩で、山奥の未開集落へ。「お題目」の学術調査と、「真の目的」である聞き取りと。慣れぬ食物に腹を壊し、心を開かぬ村人に戸惑い、上がらぬ成果に焦る。ユーモラスに書かれてはいるが、ちょっと考えてみれば相当にタフな旅であることが容易に想像できる。正直モノ好きだねぇと思ってしまった。
だが、旅人であれ登山家であれ、理由を訊いてはいけないのだ。いわんや、民俗学者においてをや。
2016年10月8日 鳩間島の民宿にて読了
著者の他の作品は読んだ記憶がなかったが、著作タイトルを見る限りガチガチの堅物ではなく、むしろ椎名誠的アヤシイ雰囲気がプンプンする。一方で蔵前&下川風なバックパッカーの匂いは薄い。アヤシイ(もしくはくだらない)テーマでフィールドスタディをするタフな人と言う印象だ。
飛行機の着くパロから首都ティンプーへ、そしてそこから奥地へ。四駆から馬に乗り換え時には徒歩で、山奥の未開集落へ。「お題目」の学術調査と、「真の目的」である聞き取りと。慣れぬ食物に腹を壊し、心を開かぬ村人に戸惑い、上がらぬ成果に焦る。ユーモラスに書かれてはいるが、ちょっと考えてみれば相当にタフな旅であることが容易に想像できる。正直モノ好きだねぇと思ってしまった。
だが、旅人であれ登山家であれ、理由を訊いてはいけないのだ。いわんや、民俗学者においてをや。
2016年10月8日 鳩間島の民宿にて読了