少し前に読んだ「間宮林蔵」から、昔の北海道に関連で本書に辿り着いた。最近の読書は大抵、テーマつながりもしくは著者つながりです。全く新しいジャンルの、全く知らない著者の本に手を出すのは勇気が要ります。
北海道の交通インフラは囚人による過酷な労役の産物であると知ってはいたが、これほどとは。そして、これほど多くの囚人がその過程で亡くなっていたとは。吉村昭の作品の多くは事実を徹底的に調べ上げた上でのフィクションだから、本書の内容も概ねその通りだったのではないか。フィクションなのは人々の動く様子や会話であり、示された数字は史実だと思う。
当時の囚人労役がいかに過酷だったか、国が囚人を使い捨ての労力としてしか見ていなかったことが良く解る。そして北海道がどれほど未開の地であり、アイヌたちとの意思疎通もままならぬことがあったかも。
次に北海道に行って道路を走ることがあれば、少しは開削された頃に思いを馳せてみようと思う。
2020年3月4日 自宅にて読了
北海道の交通インフラは囚人による過酷な労役の産物であると知ってはいたが、これほどとは。そして、これほど多くの囚人がその過程で亡くなっていたとは。吉村昭の作品の多くは事実を徹底的に調べ上げた上でのフィクションだから、本書の内容も概ねその通りだったのではないか。フィクションなのは人々の動く様子や会話であり、示された数字は史実だと思う。
当時の囚人労役がいかに過酷だったか、国が囚人を使い捨ての労力としてしか見ていなかったことが良く解る。そして北海道がどれほど未開の地であり、アイヌたちとの意思疎通もままならぬことがあったかも。
次に北海道に行って道路を走ることがあれば、少しは開削された頃に思いを馳せてみようと思う。
2020年3月4日 自宅にて読了