日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【映画】湯道

2023-04-28 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 レトロな銭湯を営んできた父が亡くなり、残された兄弟とアルバイトの女の子の間で続けるか、止めるかのの諍いが起きる。常連客の哀惜、不動産業者の思惑なども絡んで話は混沌。常連客にもそれぞれ人生ドラマがあり、ハイおしまいでは勿体ないような…

 物語はハッピーエンドを迎えたように見えるのだけど、ひねくれ者としては素直に受け入れられない。だってですよ、「これまで通り続けます」じゃ何の解決にも改善にもなってないじゃないですか。しかも話の展開から思うに、燃料の薪の入手はこれまで通りにはできなくなる。亡くなった父親の代わりに都会から戻って来た兄が手伝うにしても、ギリギリのオペレーションには変わりがない。常連客は高齢化し、事実、劇中で一人亡くなっている。新規客が増えるか、客単価を増やすか、経費を切り詰めなければ経営状況は好転しないのだ。そして、それらの施策を打つことで、オペレーションはより大変になる可能性がある。いや私だって、こうした風情ある銭湯には続けて貰いたいのですよ、言っておくが。

 そういう理由で、見ている間は「そうだよなあ、やっぱり大きな風呂って、庶民的な銭湯ってイイよなあ」と思っていたのだが、エンドロールの間に急速に気持ちが冷え込んでしまったのであった。でも劇中の天童よしみとクリス・ハートの見事な歌声は良かったし、例によって癖のある柄本明はさすがだし、小日向文世は相変わらずペーソス溢れる人柄だし、予想していた以上にエモい映画でした。

 ところで、マジであるじゃないですか映画とは違う「湯道」ホームページ(こちら)。ちょっと、極められないまでも嗜んでみたい。そう思い、夜に銭湯に行ったら休業日だった。

 2023年4月5日 川崎・チネチッタにて
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2023年4月2~3日 【旅行】香川の離島めぐり(2)豊島

2023-04-28 06:00:00 | 旅行・ハイク&ウォーク
 2日目、今日も1島だけ。向かう先は豊島、「とよしま」でも「としま」でもあく「てしま」と読む。高松港のフェリー埠頭の一番端っこから出る。これまた混んでおり、外国人観光客までいる。何事かと思ったら、アートの島らしい。お隣りの直島だけじゃないんかい!今日も下調べ不足が露呈した。船はぎっちり3人掛け、補助席まで使いあぶなく積み残しが出そうな感じだった。直行で35分程度のところ、直島経由便のため50分ほどかかる。

 島に着いたら急いですべきは、レンタサイクルの確保である。既に港の案内所のは出払い、数分歩いた店で借りられた。借りるにも行列。4時間と1日があるが、帰りの船の時間もあり4時間にする。ただ回るだけなら1時間で十分と。港でホチキス留めの立派なパンフレットが提供されていたが、一周の時間や距離については記述を見つけられなかった。どうもこの手の資料、自分の欲しい情報が得られた験しがない。きっと自分の島歩きのスタイルが、他の人と違うのだろう。

 で、豊島だが、自分の中では「参拝不法投棄の島」としてその名を知り、それ以上の情報はアップデートされていなかった。なので到着した家浦で自転車を借りてまず向かったのは、島で一番の人気スポットである美術館ではなく産廃処分場だった。が、そこに資料館があるはずであるが、「関係者以外立入禁止」のゲートが(写真)。行けたかもしれないが、用心して引き返した。それにしてもコトを起こした産廃業者への処分なんて微々たるもんだし、当時の県知事や関係部署の長がどのような処分を受けたものやら。

 香川県「豊島問題」のサイト:こちら

 家浦港近くまで戻り。島一周道路を走り出す。なかなかアップダウンの厳しい島で、電動アシストが助かる。甲生を過ぎると眼下にオリーブ畑、そして綺麗な海や島の景色がひろがる。目の前の小豊島(おでしま)は小さな畜産業の島だが、定期船は就航していない。オリーブ畑の手入れを使用としていた方に話を伺い、みかん畑の爺ちゃんに尋ね、島の様子が少し解った。

 島の小豆島側の玄関口・唐櫃(からと)では「心臓音のアーカイブ」そして「豊島美術館」を見学。美術館は予約制だが、うまいこと整理券を入手しもぐり込むことができた。でもうーん、やっぱり「芸術」はワカラン。硯(すずり)集落を経て家浦に戻り、自転車を返却。横尾忠則の作品を展示する「豊島横尾館」で仕上げ。帰りの船も直島経由だが、50分ほぼ寝っ放しだった。

 帰りの飛行機まで時間があるため、港から比較的近い「吉野湯」まで歩いて入浴、シンプルな銭湯だが熱かった。空港バスは高松市内でチョイチョイ停まって時間かかり過ぎ、高松駅前から瓦町まで35分もかかっていた。JL486便(JA333J:737-800)で帰京。

 これで香川の離島は残すところ丸亀市沖に集中、そして難関は高松市沖の大島。ここはらい病患者療養所の島で、一般フェリーでなく公用船で行く。施設見学者になれば行けたが、Covid-19で見学受入を中止中。今回、事務所に行って状況を伺ったが再開の気配は全くないとのことだった。なので丸亀だけ、年内にも行きたいと思う。(おわり)

高松港 0907
(豊島フェリー)
★豊島(家浦) 0957/1510
(豊島フェリー)
高松港 1600
*** 吉野湯 ***
Hクレメント 1820(空港バス)
TAK 1913/2025
(JL486)
HND 2145
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