部落問題を扱うことの多い著者だが、本書はタイトルの通り普遍的な価値観とは異なる異形=変わった人々を扱っている。異形と言ってもルックスに限らず、例えば生き方とか対人関係構築とか、良くない言い方だが奇人変人に分類される人々。具体的には
・ルックスが類人猿っぽい「ターザン姉妹」
・平田弘史(漫画家)
・溝口和洋(陸上競技)
・筋萎縮症の女性
・ストリッパー
・皮田藤吉(初代桂春團治・噺家)
全ての人が世間に受け入れられなかったと言うわけではないが、あまり世間と上手く折り合いをつけられなかった人々と言う印象。ただし最初のケースだけは世間が見世物的に扱ったと言うことで、以降のケースとは大きく異なるように思う。
こういう人々もいたと言うことで、ひょっとしたら同じような境遇になっている人に光明を与えられるのか。それより「変わった人」に対する我々の振る舞いを変えられるのか。著者は読者に何かを求めているのだろうか。ただし「あとがき」にある「忘れられた日本人」(宮本常一著)への言及は、ちょっと気負い過ぎと言うか不遜な気がする。意気込むのは良いけれど、評価は他人がするものであろう。
2024年5月2日 自宅にて読了