日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【本】有吉佐和子著 「私は忘れない 改版」(新潮文庫)

2022-02-14 06:00:00 | 本・映画・展覧会
 有吉佐和子と言えば「紀ノ川」、ではなく「複合汚染」なのだ自分にとっては。もしくは「華岡青洲の妻」だな。「恍惚の人」は原作飛ばしてTVドラマ観ちゃった。もう「過去の」と言いたいような作家なのに、今ごろ何で?島巡りをしていて、その情報集めをしていて引っ掛かったのだ。離島暮らしを描いたこんな作品があると。映画化もされたんだね。

 舞台は黒島、と言っても大抵の人は判るまい。ちょっと知ってて沖縄は八重山諸島(石垣島の近く)か。否、本作の黒島は鹿児島、三島村にある方。実は先の年末年始に行こうとしていたがコロナ渦での来島自粛要請のため延期、春先の再挑戦もどうやら難しい状況と、自分にとってはホットな島である。そこまで知っていて本作を借りたわけではないので、偶然なのだが。

 時は昭和30年代前半、貧しい島には2つの集落があり、歴史的に対立し普段は殆ど交流もない。密かに想いを寄せ合う若者が1組いるだけ。そこへ、東京での女優稼業に躓いた主人公がふらりと旅し、襲来する台風への対応などを通じ短い期間に集落の人々とくに子供たちと心を通わせる。帰京した彼女と島との縁は切れず、思いがけない出来事により島の人々は大いに変わってゆく…。

 この作品が発表された時、黒島の人々は怒らなかったのだろうかとまず思った。島内の対立や因習、貧しさなどを余すところなく曝け出した作品だからして。のちに映画化されたのだから、話題作となったことは疑いない。どこまでがノンフィクションでどこからがフィクションか?興味深いところである。

 もし黒島に行くことができたら、島の古老に本作を憶えているか、当時どう思ったか、本当に島の状態はそうだったのか、いろいろ話を伺ってみたい。無論、現在はそのようなこと皆無なのだと信じて。
 
 2022年1月30日 茅ケ崎七福神めぐりの帰りの電車にて読了
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2022年1月30日 【ハイク】茅ケ崎で(相州小出)七福神スタンプラリー

2022-02-10 20:00:00 | 旅行・ハイク&ウォーク
 瀬谷藤沢に続いて今月3度目の七福神巡りウォーク。今日は茅ケ崎、そして3か所連続で会社の知人と。もはや週末デートの様相(笑)。JR相模線の香川駅をスタートし、時計回りに7ヶ寺を回り、香川駅に戻ってくるコースを歩いた。

(1)白峰寺:寿老人
(2)宝蔵寺:大黒天
(3)来迎寺:恵比寿天
(4)蓮妙寺:弁財天
(5)善谷寺:福禄寿
(6)妙伝寺:毘沙門天
(7)正覚院:布袋尊

 コース上あちこちに、目立つ赤色の幟が立てられているのが良い。コース自体、過去2カ所とは大きく異なって自然豊かなエリアが多く楽しい。寺のスタンプ台も概ね管理されているが、台紙のスタンプ欄のサイズを調整するか、思い切って揃いの新しいスタンパーに変えて欲しい。推薦コースはできれば、歩道のある道もしくはクルマ通りの少ない道を選んで設定した方が良いのではないかな(関東ふれあいの道が好例)。茅ケ崎里山公園とか、こんな大きなエリアが保全されているとは知らなかった。地元商店とタイアップした記念品制度(踏破時点では終了)は良いアイディアだと思う。

 茅ヶ崎駅に戻り、駅ビル内のイタリアンレストランで打ち上げ。ガッツリ飲んで、1月の健闘を称えあった。そうそう、相模線は行きが205系で帰りが新鋭E131系、乗り比べできたことも良かった。

 本日の歩行距離:約11㎞
 本日の歩数:約18,000歩
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【写真展】西野嘉憲展 「熊を撃つ」

2022-02-10 06:00:00 | 本・映画・展覧会
 新宿のギャラリー巡り、3カ所目で最後にする。本展では飛騨の雪山で熊を撃つ猟師たちの姿を捉えている。小屋での準備の様子、輪かんじきを履いての山入り、そして勢子、発砲の瞬間、獲物を持って山を下り解体するまで。

 雪の中、チームで熊に向かう男たちの表情は厳しいが、気負いはないように見える。揃いのウェアに帽子がプライドを感じさせる。ヒグマとは違い、仕留められた熊はさほど大きくないがそれでも100kg程度はあるだろう。

 最近は害獣駆除での活躍がメインとすら思えるハンターだが、まだ残っている貴重なシーンを知ることができた。雪山の険しい歩行に同行した作者に感心する。

 新宿・オリンパスギャラリー東京にて
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【写真展】原久路&林ナツミ展 「セカイヲミツメル」

2022-02-09 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 珍しく2名の写真家によるユニットの作品展。どういう役割分担をしているんだろう?

 長年つながりのある少女たちの成長を撮影したと謳っているが、どうもそういう風には見えない。時系列とか様々なイベントの写真とか整理された形でないからかもしれないが、ちょっと危ない趣味の人たち向けの煽情的なポーズとか妙に大人びた風情を指示して撮った感じがして、良いと思えなかった。

 新宿・リコーイメージングスクエア東京にて
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2022年1月29日 【物欲】銀塩一眼にそっくりなミラーレスデジイチ

2022-02-09 06:00:00 | 各種物欲
 写真展を3つ観てニコンサロンを出ようとして、あれ?と目に留まったカメラ。商品展示なのだが、何とも懐かしいデザイン。自分が持っているカメラと似ている。Nikon Zfcと言う製品。

 似ていると思ったのも道理、自分が持っている「FM」のマイナーチェンジ版「FM2」をオマージュしてデザインされたそうで、後で見返せば随所に違いが見られるものの、持った時のシャッターの位置や切り替えダイヤル、ボタンが驚くほどしっくり来た。これ、良いなあ。

 これで自分のと同じブラックボディであれば、本当にグラッと来たかもしれない。ボディだけで10万円以上、今の自分には使いこなせないだろうし、活用する機会もない。高いだけではない、買わない理由(ボディカラー)があって良かった。あとは、ブラックボディが追加発売にならないことを願うばかりである。写真は左Zfc、右FM2。
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【写真展】吉田 功展 「10人の生徒で始まった」

2022-02-08 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 ニコンサロンの写真展見学の最後、ずっと「廃校」をテーマに撮ってきた作者がイレギュラーに、「開校」を撮ったもの。被写体は福島、原発事故で寂れた町の学校の統廃合の一環。校舎や開校行事を写すばかりでなく、周辺の家屋や店舗の状況なども写しているため、極めて狭い範囲ではあるがルポルタージュとなっている。最もそれは従来からのテーマでも同じかもしれない。

 開校と言えば聞こえは良いが、統廃合の結果であり、しかも生徒数はかつての数百人から僅か10人。これが現実。防潮堤ができたり真っ直ぐで広い道路が造られたり古い道も整備されたり、それでも人はなかなか戻ってこない現実。昨夏走った震災遺構ツーリングの印象を思い出した。

 新宿・ニコンプラザ東京 THE GALLERYにて
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【写真展】入江浩平展 「生き継ぎの旅」

2022-02-08 06:00:00 | 本・映画・展覧会
 ニコンサロンでの鑑賞2つめ、モノクロで様々な関心事を撮影した写真展。名勝でもない何気ない風景、ペットの表情、廃屋とテーマは「気になったもの」。従って撮影地や被写体の説明などもなく、淡々と作品が並ぶ。

 展示点数は多いが、それでもこれで作者を理解しろと言うのは無理だ。個々の写真の構図やタイミングなど関心を持つポイントはあったが、全体を通じた写真展のテーマについては理解できなかった。

 新宿・ニコンサロンにて
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【写真展】東宮昌和展 「LONDON FUNCTION 10」

2022-02-07 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 ボランティアを済ませた午後は、新宿に出て写真ギャラリー巡りをすることにした。今日の最初はニコンサロン、ギャラリー2つのほか壁沿いにミニ写真展をやっている。

 ロンドンの中心街の風景を切り取った数点、硬質な街の佇まい。タイトルから推察するに、もう同じシリーズで10回目の展示なのだろう。一目でロンドンと判る画もあれば、西欧のどこかの街と言う無機質な画もある。どちらもロンドン、画は街の風景がメインで、人間は映り込んでいるいる作品もあるが主役ではない。この捉え方は好みだった。

 新宿・ニコンプラザ東京フォトスクエアにて
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2022年1月29日 【エセ善人】フードバンク作業(10回目)

2022-02-07 06:00:00 | エセ善人ねた
 ついに、フードバンクかわさきでの作業も10回目であります。まあ1回3時間程度なんで、偉そうな顔はできないんだけど。

 支援者の方々(法人含む)からお預かりした品々の入庫作業をしていると、時どき首をかしげたくなる品物がある。失礼ながら「これは捨てる代わりに寄越したのか」と思ってしまうもの。さすがに開封済み食べかけと言うものはないが、何個かつながっている物の1つか2つだけとか、5個パックの1個だけとか。もう食べちゃいなよって思う。いや、ひょっとしたら家族の幼子が「この1個はあげて」と親御さんに懇願した結果かもしれない。でもね、さすがに当所に到着時点で賞味期限切れはダメですよ。実際には消費できるのは知っているが、活動としてはNGなのであります。送ってこないで、ご自身で消費するか処分するかなさって下さい。

 まあ上にあげた例はごくごく僅か、95%の品はすんなりと、4%の品はバーコードないので手間をかけて、入庫して期限ごとに仕分けして「先入れ先出し」で必要なご家庭にお届けしているのです。今日は代表が要支援者とシリアスな電話を掛けているのを聞いて、改めて世の中の厳しい実情を知った。
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【映画】日本語劇場版 サンダーバード55/GOGO

2022-02-04 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 50年ほど前、「5…4…3…2…1…Thunderbirds are GO」に胸をときめかさなかった男の子などいない(断定言い切り)。「人形劇」で片付けるにはあまりに良く出来た作品、世界どころか宇宙空間までを活躍の舞台としたスケールの大きさ、勧善懲悪ながら一筋縄ではゆかない展開、イギリス作品らしいウィットに富んだ会話(これは後年気付いた)。その公開55周年を記念して作成されたのが、当時ラジオドラマのみで映像化されなかった作品の映像化。3作を一挙上映+同じく特撮人形劇(スーパーマリオネーション)である「ネビュラ・75」スペシャル版を上映。

 当時を知らない層が見たらちゃんちゃら幼稚な人形劇に見えてしまうのかもしれないが、微かな記憶とキャラクターの声が一致しないかもしれないが(日本語版は声優が代わっている)、そうだった、こんなトーンの作品だったと懐かしみながら楽しめる。

 仮面ライダーシリーズよりも、(良い意味で)進化せず昔の風合いを残している本作の方が童心に還れると思える。決して悪いことではなかろう。やっぱプールは開かなくちゃ、ヤシの木は倒れなくちゃ、なのである。荒唐無稽、物理法則無視、大いに結構。だが執事のパーカーは記憶の中よりワルだった(笑)

 2022年1月27日 川崎・チネチッタにて
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