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「ニッポン異国紀行 在日外国人のカネ・性愛・死」石井光太

2012年03月05日 20時23分21秒 | 読書(ノンフィクション)


「ニッポン異国紀行 在日外国人のカネ・性愛・死」石井光太

日本にもこんなディープな世界があったのか。
普段の生活から見えてこない日本の中の異人世界。
いくつか文章を紹介する。

P94
「韓国人風俗の出現は、日本の風俗店をまったく違うところから脅かしました。一つは価格崩壊ですね。五千円は相場が落ちたでしょう。これだけ下落したら、はっきりいって商売になりません。もう一つは、店側の女性の見せ方です。彼らのホームページを見ていただければわかりますが、全員モデル並みの美しさです。実はこれ、すべて画像修正しているんです。日本の風俗店では客にバレることを恐れてほとんど修正はやりませんが、韓国の店は過剰なまでにやる。日本の店もそれに対抗しようとする。それで混乱するようになったのです」

P231
日本の自動車メーカーは海外へ車を輸出する際、現地の物価に合わせて売れるようにするために部品を安いものにしたり、一部取りつけなかったりして価格を抑えるのです。たとえば、マフラーやシートを価格の安い部品に取り替えることで、日本で百五十万円ほどで売られているカローラを百万円にして東南アジアで売っているのです。

【ネット上の紹介】
海外のスラムや路上を数多く取材してきたノンフィクションの俊英が、遺体の冷凍空輸、韓国系教会によるホームレス支援、夜逃げ補償つきの結婚紹介所など、在日外国人たちの知られざる生態を追う。そこに浮かび上がってきたのは、日本人も知らないこの国のもう一つの姿だった!「異文化交流」のスローガンが取りこぼしてきたリアルな人間模様をすくい上げ、新しい視点から日本文化を描く意欲作。

[目次]第1章 外国人はこう葬られる(エンバーミングされた遺体;遺体を冷凍搬送する;日本のイスラーム墓地);第2章 性愛にみるグローバル化(韓流セックスビジネス;「売春島」;中国人妻いまむかし;イスラエル人に魅せられて);第3章 異人たちの小さな祈り(韓国系教会に集まるホームレス;日本の宗教団体の海外進出;外国人占い師);第4章 肌の色の違う患者たち(外国人医療二十四時;HIV感染者のゆくえ