「境遇」湊かなえ
湊かなえ作品を読むのは、これで3作目。
どれもレベルが高く、面白い。
この著者、人の悪意を描くのが非常に巧い。
(吉永南央さんと逆?)
最後まで目が離せない展開。
ところで、読んでいてある作品を思い出した。
三浦綾子さんの「氷点」なんだけど・・・。
重要な基本設定が重なる。
しかも、 ヒロインの1人が「氷点」と同じ名前だし。
オマージュとして書いた、と私には感じられた。
【ネット上の紹介】
誘拐事件の裏に隠された“真実”の意味とは!? 人と人との“絆”を描くヒューマンミステリー デビュー作の絵本『あおぞらリボン』がベストセラーとなった陽子と、新聞記者の晴美は親友同士。共に幼いころ親に捨てられた過去を持つ。ある日、「真実を公表しなければ、息子の命はない」という脅迫状とともに、陽子の息子が誘拐された。ふたりが辿り着いた「真実」とは・・・。
【「氷点」ネット上の紹介】
辻口は妻への屈折した憎しみと、「汝の敵を愛せよ」という教えの挑戦とで殺人犯の娘を養女にした。明るく素直な少女に育っていく陽子…。人間にとって原罪とは何かを追求した不朽の名作!(原田洋一)(角川書店提供)