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「女子校育ち」辛酸なめ子

2012年07月07日 09時32分46秒 | 読書(エッセイ&コラム)


「女子校育ち」辛酸なめ子

男性社会に於いて、我々の理解の及ばない言動を見る場合が有る。
我々男性と異なる意識・感性の潮流を見る時がある。
「それ」を解明する手助けとなるのが、この作品。

P142
オノ・ヨーコ、YOU、酒井順子、中村うさぎ、いとうあさこ・・・・・・皆、女子校出身者だと思うと何か通じるものがあるような気がします。彼女たちは、おそらく男性よりも女性の目を意識して表現活動をしている、それ故女性に嫌われにくいのでしょうか。
 以前共学出身の女性が「男性にモテたいというのが仕事の原動力」と言うのを聞いて、ギャップを感じたことがあります。女子校出身者の場合は、男受けよりも、女子にモテたい、嫌われたくない、という意識で言動に注意を払います。

P148
「人は女に生まれるのではない。女になるのだ」と言ったのはボーヴォワール(女子校出身)ですが、女子校育ちの女性は大学や社会で男性と接するようになってから徐々に女になっていくのだと思います。思春期に一気に女になってしまうより、遅咲きの方が、女力省エネモードで長持ちするかもしれません。

女子校出身者は、弱い男性やダメな男性と付き合ってしまうことがある、と。
次は、精神科医・高橋龍太郎先生の言葉。P157
「そういう女性にとって、意外性は恋に落ちる大きな要素だからでしょう。ダメな男性ほど意外性を持っています。社会に背を向けて生きているような男性は、ダメさを武器に生きているので、女性は巧みに誘われ、自分しかわかってあげられないと思い込んでしまうのです」

【おまけ】
P14-15の女子校タイプ別図鑑、ってのがある。
すごく便利だし、力が入ってるのが分かるけど、私のような関西人には馴染みのない学校ばかり。
関西版のを作ってほしい。
・・・と不満を書いたけど、評判の本で、内容もつまっているので、楽しく読める。

【ネット上の紹介】
女子一〇〇%の濃密ワールドで洗礼を受けた彼女たちは、卒業後も独特のオーラを発し続ける。インタビュー、座談会、同窓会や文化祭潜入などもまじえ、知られざる生態をつまびらかにする。