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「怪談」柳広司

2012年07月20日 21時04分30秒 | 読書(小説/日本)


「怪談」柳広司

夏らしく「怪談」を読んでみた。
それも柳広司版である。
全部で6編。

雪おんな
ろくろ首
むじな
食人鬼
鏡と鐘
耳なし芳一

すべて、現代を舞台に書きなおされている。 
どれもよく出来ているけど、「むじな」「鏡と鐘」がおもしろい。
「耳なし芳一(みみなしほういち)」は、ある意味けっさく。
原作では、平家物語の弾き語り・琵琶法師が平家の怨霊に招かれ、演奏を頼まれる話。
本作品では、現代にアレンジされて、ロックミュージシャンがライブハウスで「HEIKE」を歌う、って設定。
そのボーカルがヨシカズ(!)である。 
・・・ここで、思わず笑ってしまう。
(だから、けっさくなのである) 

【ネット上の紹介】
鮮やかな論理と、その論理から溢れ滲み出す怪異。小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの『怪談』を、柳広司が現代の物語として描き直した異色のミステリー。