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「もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら」工藤美代子

2013年01月25日 23時15分05秒 | 読書(怪談/奇譚)

「もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら」工藤美代子

世の中には霊感の強い方がいる。
たまたまその人が「ノンフィクション作家」であった。
数々の著者自身の「体験」が綴られている。
ノンフィクション作家なので、淡々と事実だけを書かれている。
怖がらせようとしてないので、あとからじわ~と怖くなってくる。
そんな本である。

著者は硬派の保守派作家。
昭和史に造詣が深く、政治家評伝、皇室を扱った作品を多数著されている。
それ以外に目をひくのが、ラフカディオ・ハーン3部作。
当然、工藤美代子さんも「怪談」の構成と文章を意識している、と思う。
だから、魅力的で面白いのである。
「三島由紀夫の首」は興味深いし、
「坂の途中の家」なんて怖いのなんのって。
思い出して、なんども怖くなってくる。
怖い話が好きな方には、お薦め。



【ネット上の紹介】
ノンフィクションの第一人者が自らの不思議体験を綴る、怪談実話エッセイ。怪談専門誌『幽』連載「日々続々怪談」ほかに書き下ろしを加え待望の単行本化。衝撃の文豪怪談実話「三島由紀夫の首」収録。
[目次]
病院にて;
その男の顔;
通じる思い;三島由紀夫の首;
知らない住人;
悪魔の木;
兄とコビー;
謎の笛の音;
元夫の真っ白な家;
坂の途中の家;
バリ島の黒魔術;
霊感DNA;
母からの電話;
「赤い」人たち;
火の玉は何色か?