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「 犯人に告ぐ」雫井脩介

2018年05月27日 07時32分28秒 | 読書(小説/日本)


「 犯人に告ぐ」雫井脩介

「週刊文春ミステリーベストテン」第1位になった作品。
遅れ馳せながら、読んでみた。
さすがに面白い、一気読みであった。

連続児童殺害事が発生するが、捜査は行き詰まってしまう。
その打開のため、巻島警視がTVに出演して犯人に呼びかける。
前代未聞の劇場型捜査がこうして始まった。

P257
「人を叩き過ぎちゃあ、いかんのです……」
 振り返ると、津田が後ろ手を組んで佇んでいた。
「叩けば誰でも痛いんですよ……」
 夜空を見ながら独り言のように言う。
「痛そうじゃないから痛くないんだろうと思ったら大間違いだ……それは単にその人が我慢してるだけですからな」

【ネット上の紹介】
闇に身を潜め続ける犯人。川崎市で起きた連続児童殺害事件の捜査は行き詰まりを見せ、ついに神奈川県警は現役捜査官をテレビニュースに出演させるという荒技に踏み切る。白羽の矢が立ったのは、6年前に誘拐事件の捜査に失敗、記者会見でも大失態を演じた巻島史彦警視だった―史上初の劇場型捜査が幕を開ける。第7回大薮春彦賞を受賞し、「週刊文春ミステリーベストテン」第1位に輝くなど、2004年のミステリーシーンを席巻した警察小説の傑作。