「震える教室」近藤史恵
久しぶりに近藤史恵作品を読んだ。
心斎橋の近くにある歴史ある女学校が舞台。
新入生の真矢は、怖がりの花音と友だちになる。
ふたりが手をつなぐと不思議なものが見える、と言う設定。
(近藤史恵さんのホラー・ミステリ、って珍しいように思う)
P26-27
「出る……って噂なん」
そう断言されてしまうと、さすがに息が詰まる。
「そんなのなにかの見間違いでしょ」
「そうかもしれないんやけどさ。なんか怖いやん」
絶対いると言い張られるよりも、そう力なく言われる方がこちらも怖くなる。
「怖いなら、わざわざ見にいかなくていいやん!」
(近藤史恵さんは大阪府出身なので、遠慮がちながらも大阪弁が駆使されている)
【参考図書】
近藤史恵さんと言えば、キリコ・シリーズとサクリファイス・シリーズが有名。
【ネット上の紹介】
歴史ある女子校・凰西学園に入学した真矢は、怖がりの花音と友達になる。ひょんなことから、ふたりは「出る」と噂のピアノ練習室で、虚空から伸びる血まみれの白い手を目撃してしまう。その日を境に、ふたりが手をつなぐと、不思議なものが見えるようになった。保健室のベッドに横たわる首がないびしょ濡れの身体、少女の肩に止まる白いなにか、プールの底に沈むもの…。いったいなぜ、ここに出現するのか?少女たちが学園にまつわる謎と怪異を解き明かす、6篇の青春ミステリ・ホラー。