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「代筆屋おいち」シリーズ 篠綾子

2020年02月10日 19時16分27秒 | 読書(歴史/時代)
「代筆屋おいち」シリーズ 篠綾子

ヒロイン・おいちは、下総の小さな村に住んでいる。
将来を誓った颯太が姿を消したため、ひとりで江戸に出てくる。
ひょんなことから、代筆屋を始めることになるが・・・。
全4巻で、おいちの江戸での1年を描いている。
タイトルは次の通り。

1作目 「梨の花咲く」・・・春
2作目 「恋し撫子」・・・夏
3作目 「星合の空」・・・秋
4作目 「おしどりの契り」・・・冬

P164
「言葉には人の心を動かす力がある。それは、言葉でなくてはできぬことだ。一体、言葉以外の何を使って、人の心を動かすことができるというのか」

建礼門院右京大夫の歌
P276
何事も変はりはてたる世の中に 契りたがはぬ星合の空

【備考】
正月に「更紗屋おりん雛形帖」シリーズ6巻を読んだが、実は、内容がリンクしている。出来たら、「更紗屋おりん雛形帖」シリーズを読んでから、本シリーズを読んだ方が、より楽しめる趣向になっている。

【ネット上の紹介】
わが願ひ、君が幸ひのみにて候ふ――一通の文だけを残し姿を消した許嫁・颯太との再会を願い、下総の小さな村からひとり江戸に出たおいちは、ひょんな縁から、本郷丸山の歌占師・戸田露寒軒宅で世話になることになった。そのほんの数日後、露寒軒宅の女中おさめと、その生き別れになっていた息子の縁を、一通の手紙によって再び繋いでみせたおいち。おいちに人の心を汲む才を認めた露寒軒は、颯太と会える日まで「代筆屋」を営んでみるよう勧めて……。真心を込めた手紙が人と人との縁を紡いでいく、連作時代小説、期待の新シリーズ誕生。