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「椿の海の記」石牟礼道子

2024年04月01日 06時36分08秒 | 読書(伝記/自伝/評伝)


「椿の海の記」石牟礼道子

4歳頃の水俣が描かれている。
扉絵も著者自身による。

解説には次のように書かれている。
P302
これはあれが始まる前の幸福だった水俣の話であり、いわばあの悲劇の前史だ。この幸福感があったからこそ石牟礼道子は『苦海浄土』を書くことができたのだし、その意味ではこの『椿の海の記』が『苦海浄土』を下支えしているのだ。

【ネット上の紹介】
はだしで盲目で、心もおかしくなって、さまよってゆくおもかさま。四歳のみっちんは、その手をしっかりと握り、甘やかな記憶の海を漂う。失われてしまったふるさと水俣の豊饒な風景、「水銀漬」にされて「生き埋め」にされた壮大な魂の世界が、いま甦る。『苦海浄土』の著者の卓越した叙情性、類い希な表現力が溢れる傑作。

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