「虎口の総統李登輝とその妻」上坂冬子
先日読んだ、司馬遼太郎さんの「街道をゆく~台湾紀行」で、李登輝総統との対談が巻末にあった。興味深い内容で、好感度も高かった。
それで、評伝を読もうかな、と。
李登輝氏の友人のコメント
P122
「李登輝には驚かされたとが三つある。一つは青年たちがデカダンスにおちいっていたあの戦後の混乱期に、結婚すると聞かされたときだ。(中略)二つ目はキリスト教に入信したと聞いたとき。三つ目が国民党に入党したと知らされたときだ」
P172
李登輝が総統の座に就くのを阻止する理由はないが、公平にみて台湾人で、しかも党歴の浅い李登輝が党主席に就任することに異論をとなえる者はいたであろう。しかも当時は"大人物”が、まだかなりの発言権をもっていた。蒋介石夫人で、蒋経国の継母の立場にあたる宋美齢だ。
P186
トップに上りつめたとはいえ、政権内は外省人が主流で台湾人はひと握りもいない。自信と不安との交錯する李登輝が、このとき思いついたのは故郷淡水の名山、観音山への登山である。(ガイドブックで調べたら、なかなか良い感じの山だ、次回登ってみようかな)
【ネット上の紹介】
日本統治下の台湾に生まれた李登輝夫妻の人生はそのまま台湾の戦後史である。国民党に入党し、台湾生まれの本省人として初めて総統・国民党主席の地位につき、総統直接選挙にも勝利を収める。そして12年にわたる総統の地位を退いた現在の日々。夫妻への徹底インタビューを通して描かれた知られざる台湾の真実。
戦いすんで日が暮れて
魔の二二八事件
厳戒令と白色テロ
危険なところが最も安全
あえて虎穴に入る
蒋経国の死と李登輝の決断
台湾人総統の深慮遠謀
対極の道を歩いた男
台湾人に生まれた悲哀
歴史に残る初の直接選挙
心が凍りついた日
息子の遺稿にみる李登輝
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