「消費される階級」酒井順子
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2006年の流行語大賞においては、「格差社会」の他にも「下層社会」「下流社会」「貧困率」といった言葉もノミネートされています。「豊かになるもならないも自己責任」といった考え方の流布によって経済的な上下差が著しくなり、階級が固定化されたのがこの頃である模様。
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韓国ドラマにおいては、日本のドラマよりもずっと、一重まぶたの俳優、それも特に女性俳優が重用されていました。
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オリンピックや万博といった大規模イベントは、懐メロ歌手のコンサートのように見えます。
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表面的な格差や差別は、今後も減少し続けるであろう日本。そうしてできたつるつるした世の中は歩きやすいだろうけれど、滑って転んでしまう人もいるに違いありません。つるっとした世では、段差の多い世よりずっと、立つ時も歩く時も力が必要となるに違いなく、そんな世に向けて、今はせっせと筋力を鍛えるしかないのでしょう。
【ネット上の紹介】
序列、区別、差別。表かえ、姿を変えた「凸凹」は世らは消の中のあちこちに。あの人より、上か、下か。日本人の階級意識をあぶり出す21の視点。
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