「相方は、統合失調症」 松本キック/ハウス加賀谷
ハウス加賀谷が統合失調症となり、漫才を10年休業。
復活への経緯が描かれている。
漫才はコミュニケーション最上位の能力を必要とする。
微妙な言葉のニュアンスと間合い、それが病気によって崩れる。
これで復活できるのか?
相方の松本キック氏が絶妙な対応をしている。
他の相方だったら復活出来なかったかもしれない。
P125
復帰直後の加賀谷は、統合失調症の陰性症状にも悩まされていた。
感情表現が平坦になっていることに加え、疲れやすく、集中力も持続できなかった。認知機能にも障害があり、記憶力の低下も著しかった。台本を覚える作業が、加賀谷にとっては高いハードルになっていた。
P130
『僕はダメだ……』
左目をつぶり首をかしげる。自分を責めるあまり、舞台に立っていることも忘れ、うつむき暗然としていた。
P237
落としたものは、拾えばいい。
見つからないものもあるかもしれない。見つかっても、壊れてしまっていたり、汚れていたりすることもあるだろう。でも、
壊れたら、直せばいい。
汚れたら、拭けばいい。
何もなかったら、何もないでいい。
もう一度始めればいい。
もう一度、だ。
【ネット上の紹介】
絶対に、絶対に、僕は芸人に戻るんだ。10年ぶりの復活ライブは大きな笑いに包まれ、松本ハウスの時計は再び動き始めた。しかし、かつてできたことができない自分を加賀谷は責め、そんな相方をなんとかしようと松本は焦り、コンビはぎくしゃくしていく。苦しんで悩んで、焦って涙した6年で辿り着いた答えとは―。
[目次]
復活まで(勉強なんてしたくない“SOS”
僕が、臭いから“幻聴”
僕はいったいなんなんだろう“受診”
好きなことをして生きていこう“グループホーム”
自分を殺してやるよ“松本ハウス誕生” ほか)
復活から(お久しぶりです!かがやで~す!“復活ライブ”
やっぱ加賀谷さん、天才ですよ!“打ち上げ”
僕には芸人しかない“翌日”
頑張ります!“反省会”
辞めさせられるかもしれないです“ゲスト出演” ほか)