「島へ免許を取りに行く」星野博美
何度目かの読み返し。
タイトルの「島」とは長崎・福江島のこと。
ここに五島自動車学校がある。
P18
合宿免許・・・・・・。二十年前ならともかく、もう40も半ばだよ。高校卒業したての子たちと一緒に合宿するなんて、悪い冗談にしか聞こえなかった。
P142
「いいなあ。大村って1回いってみたい。大村純忠の町でしょ」と言ったところ、「誰ですか、それ?」と思いきり怪訝な顔をされた。
「大村純忠。知らない?日本で最初に洗礼を受けたキリシタン大名で、十字架を首からさげて戦場に行ってたらしいよ」
(大村には長崎空港があるので訪問することになる)
P145
「バイキング」というのは、島の北端、三井楽にある道の駅「遣唐使ふるさと館」のレストランでバイキング式ランチを食べる、という意味だ。(中略)
「遣唐使館、三井楽教会、淵ノ元カトリック墓碑群、水ノ浦教会、楠原教会、ってルートはいかがでしょうか」
先生は目を丸くした。
「星野さんはまだ路上にも出とらんのに、島の地理をよう知っとるね」
(私も昨年11月にそれぞれ訪問してきた)
P248-249
質問 いつまでも運転がうまくならず、「下手くそ」と言われ続けています。
回答 運転を形容する言葉は二種類しかありません。それは「安全」と「危険」であって、「上手」「下手」ではない。目指すべきは「安全な運転」であてって、「上手な運転」ではない。運転技術の向上などまったく目指さなくてよか。「上手だけど危険」、これが一番いかん。「下手でも安全」、それでよかとです。
【参考リンク】
・・・五島自動車学校
〒853-0026
長崎県五島市浜町424番3
「島へ免許を取りに行く」星野博美
「島へ免許を取りに行く」星野博美
【ネット上の紹介】
愛する猫をなくしたうえに、人間関係はズタズタ。いやな流れを断ち切りたい。日常に小さな風穴を開けたくて向かったのは、島の小さな自動車学校。そこは、山羊や犬やにわとりがいて、馬にも乗れる牧場のような学校だった!人生の示唆に富む運転教習に悪戦苦闘しながらも過ごした数週間。人や動物や車とのふれ合いから見えてきた風景は?読めば、新しい何かに挑戦したくなる名作エッセイ。
[目次]
第1章(それはにわとりですか?
自動車学校で馬に乗る?? ほか)
第2章(新しい生活
初めて車を運転する ほか)
第3章(世界が逆転する
不思議な教科書 ほか)
第4章(車脳
逃避行 ほか)
第5章(仮免
路上デビュー ほか)
第6章(五島は「出る」
それぞれの旅立ち ほか)
第7章(免許取得
地獄篇 ほか)