「あきない世傳金と銀」(7)高田郁
シリーズ7巻目。
前巻で舞台が江戸に移動した。
前巻で舞台が江戸に移動した。
その後が描かれる。
江戸での商いはうまく行くのだろうか?
どのような工夫をこらすのだろうか?
当時の世相と経済事情も語られて興味深い。
P171
大坂と江戸、例えば江戸の証人が大坂の品を大量に買った場合、双方の土地の両替商を使い、手形により代金が決済される。また、江戸の大店の呉服商は京に仕入れ店があるため、京への送金は為替手形で行う。それに比して、江戸から大坂への送金は何かと厄介だった。
おまけに「金建ての江戸」と「銀建ての大坂」のはずが、呉服の値段は銀と決まっているため、一層、混沌としてしまうのだ。
【ネット上の紹介】
大坂天満の呉服商「五鈴屋」の七代目店主となった幸は、亡夫との約束でもあった江戸に念願の店を出した。商いを確かなものにするために必要なのは、身近なものをよく観察し、小さな機会を逃さない「蟻の眼」。そして、大きな時代の流れを読み解き、商いに繋げる「鶚の目」。それを胸に刻み、懸命に知恵を絞る幸と奉公人たちだが―。ものの考え方も、着物に対する好みも大坂とはまるで異なる江戸で、果たして幸たちは「買うての幸い、売っての幸せ」を実現できるのか。待望のシリーズ第七弾!