(名残の秋の足柄平野@2009年10月)
私の職場は神奈川県の県西部にあるのだが、昼飯を食って午後の外回りを始めた頃から空は真っ黒、猛烈な雨が降って来まして車のワイパーも効かない状況。ずいぶん降ってんなあなんて思ってたら、役所の車がサイレンを鳴らして街を駆けまわり始めるくらいになって来ちゃったんで早々に退社して来ました。山北町では一日で500mmに迫る雨が降ったとか。あまりの雨量に持ちこたえられなかった丹沢湖の三保ダムが水門を開けちゃったらしく、小田原市を始めとする酒匂川の流域がえらい事になっていたみたいで。個人的にも小田原市とか山北町とか静岡の小山町から御殿場にかけてはぷらっと写真を撮りに行く定番コースみたいなトコがありますからねえ。お世話になっていると言えばなってる地域なんで、被害に遭われた方にはお見舞いを申し上げたいと思いますが。
んで、早々に退社はしたのだが大雨の影響で東海道のダイヤが乱れまくってまして、30分以上待たされた上で到着した快速アクティーはクソの上に鬼が乗っかったような混み具合。ドアが開いた段階でドア際でみんなドアの上に手を掛けて引っかかってるような状態の車内。当然押し込まないと乗り込めないんで、ラグビーのスクラムよろしく他の乗客と人の壁を押し込んで強引に車内に突入したのだが、ホントこう言う時に日本人の忍耐強さってーのを感じますねwロシア辺りだったら殴り合いになんじゃねーのか。
と言う訳で体全体がくの字に折れ曲がったような状態で帰って来たのだが、そんな車内で自分の子供と同じくらいの年頃の赤ん坊を抱えたお母さん。大変そうだなあなんて思って見ていたのだが、「大丈夫ですか」「大丈夫ですか」と声を掛けるOL、持ってる荷物を網棚に上げてやるオヤジがいたり、駅に着くたびに周りは乗り降りの人波に巻かれないようにスペースを開けてあげたり、下車する時には網棚の荷物を学生が降ろしてあげてたり…極限状況に置かれた中での妙な連帯感がそうさせたのかもしれないが、こんな状況の中でもまだまだ日本人は真っ当だよなあ、と妙に感心をしてしまったのであった。
辛い時こそお互い様。
20世紀に置いて来た、日本人の心かもしれません。