(EXPO’85ってか。@関東鉄道水海道車両基地)
今の60代が大阪万博を日本の近代化を象徴するエポックメイキングな出来事として認識するように、我々40代は日本の近代化と輝く未来の科学技術をつくばの科学万博に見る訳でありますが、そのつくば科学万博へのメインアプローチとしては現在のひたち野牛久駅にあたる万博中央駅からのシャトルバスと言うのが一般的だったかと思います。が、つくば博のお膝元である筑波周辺の交通網を仕切っていた関東鉄道も会社中のバスをかき集めて牛久、土浦、そして水海道からシャトルバスを運行していたようです。水海道からのバスは「アメリカ館に一番近い」と言うのがウリだったんだね。アメリカ館は宇宙関係の展示がかなり人気だった記憶があるな。
そんな昔を懐かしみつつ、こちらも関東鉄道のシャトルバスへ。さすがに科学万博会場へ!なーんて事はなく、今回のTXまつりに合わせて開催された関東鉄道の車両基地公開イベントの両会場を結ぶシャトルバスであります。同日開催で双方の会場をシャトルバスが結ぶというシステムは去年も行われていましたが、去年はTXのイベントに参加しないでそのまま水海道の駅から車両基地に行ってしまったからなあ。よく考えたら守谷→水海道って片道350円かかるので、このシャトルバス使うとだいぶお得。
関鉄バスはR294を爆走して、高野町の水海道車両基地へ滑り込みました。関鉄の車両基地公開は去年に続いて2回目の参戦ですが、去年参加してみて、社員さん総出のほのぼのムードが居心地のいいイベントという感じがあって好印象だったんだよね。最新鋭の設備を誇る広大な車両基地で行われているTXのイベントに規模は比べるべくもありませんが、こちらも結構親子連れ中心にかなりの賑わい。仮装してマリオカートよろしくレールバイクを動かす社員さんの頑張りな!
水海道車両基地にずらりと勢揃いした現代の常総線車両たち。関鉄と言えば、国鉄からの購入を始め全国の気動車をかき集め種々雑多な車両で運行されていた何とも土臭いイメージがありますけども、現在は新潟トランシス製造の新性能DCを中心としたラインナップにほぼ置き換わっています。自分が中学生の時に初めて常総線に乗った時は、使い古されてボコボコの外吊り戸のキハ30だったから雲泥の差だよねえ。1両だけ車庫の中で物置代わりに残っているようだけど、そうそうこの正面の台形の強化鉄板がキハ30系列の特徴でありました。
水海道の車両基地は乗務員の休憩や交替場所も兼ねているせいか、水海道駅と車両基地を結ぶ業務用の運用を含め頻繁に出庫と入区が繰り返されるためライブ感も満点。そう言えば昔は水海道の車両基地で乗務員の交替のための運転停車がありましたけど、TXの開業に伴うダイヤ改正で、所要時間の短縮のために車両基地での乗務員交代をなくしたのだそうで。常総線ってTX開業以降は編成両数を減らして区間運転を増やし、守谷を中心に高密度運転する感じに変わってるから、乗務員の行路も結構複雑化しているのではないだろうか。
そして今年も並んだ関東鉄道のキハたち。去年はキハ100系と0系、2000系、5000系の4編成が並んだんですけど、キハ100系が引退してしまったので今回は3編成並びになりました。割と旧関鉄カラーのキハ300系は塗装がひび割れがち。既に検査切れで休車扱いだと言う事なので、こういうイベントで見られるのも今年までかもしれません。京成系の大栄車両で車体を新造したクルマなので、雰囲気が一昔前の京成電車っぽいところがミソ。赤電カラーなのが余計にそう見えるのかもしれないけど。
それにしても、去年もそうだったけど関鉄の公開の日の天気の良さといったらない。近年は10月10日よりよっぽど11月3日の方が晴れの特異日って事みたいですけどね。こんな青空の下で公開イベントが出来るのだから、関鉄の関係者の皆様はよほど日頃の行いが良いに違いない。熱心に順光バリバリの姿をファインダーに収めるマニアたちの前に、特にその辺りの事情を知らない親子連れがスマホ片手に割り込んでもそれはそれ、微笑ましく手を止めて撮影が終わるのを待っている。まだまだ時間はたっぷりあるし、空の太陽は傾きながらキハを照らしている。みんな撮り飽きてボーっと車両を眺めていると、係員さんが思い付いたように幕回しを始めたり…
現行ダイヤでは運行されていない方向幕らしいですが、沿線住民ではないのでレア感がイマイチ伝わってこなかったw