(旅はここから@JR東海・松田駅)
「JR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」という名称の商品なので、必然的にその適用範囲はまずはJR東海のフィールドに限られます。という訳で、小田急線に乗って新松田まで出て来ました。今回一緒にお供する息子・不肖小学四年生でございますが、目覚ましを掛けずとも朝5時の起床時刻に間に合わせて来たのは流石の親譲りか。楽しい事なら早起きも厭わない、いつでも人間そうありたいものです。我々同様早起きの西丹沢へ向けてのハイキング組がバスを待つ新松田駅前、相変わらず駅前の「マニラ食堂」がその奇抜なネーミングもあって目立ちます。もう長い事やってないようだけどね。
小田急線乗換え口の狭い改札で、広大なエリアをカバーするフリーきっぷに入鋏。御殿場線は、JR東海の中では新幹線を除いて唯一関東地方に乗り入れている路線でもあります。フリー区間に入るにはとりあえず新松田まで出ればいいんだから、JR東海の商品とは言えども小田急線にアクセスしやすい神奈川県央民には使いやすい方のきっぷなのではないでしょうか。6:50松田発2745M普通静岡行き。211系×3+313系×2という静岡スタイルの編成。
朝の御殿場線は、ボックスを占拠して早朝から酒盛りしてるゴルフ親父の大群で悪臭に満ちていた。ゴルフバッグ見たら某有名企業のご接待系ゴルフ御一行様のようだが、正直プレイそっちのけで朝からあんなに酒飲んで大丈夫なのだろうか。ってか、ある程度より上の世代は電車のボックス席座ったら飲まなきゃなんないみたいな謎の強迫観念あるよね。飲酒運転に厳しい昨今、電車じゃなきゃアルコールも愉しめないのはあるのだけど。御一行は予想通り駿河小山で下車、下車後のボックスに子供とすっぽり収まった。御殿場から富士の裾野を軽快に下って行く電車、天気は正直期待出来なさそうな予報だったのだが、ちらと富士山の山頂が顔を。
沼津で乗務員が交替。何となく国鉄時代の残滓が感じられる長い長い沼津駅のホーム。静岡県駿東地域の中心都市である沼津の駅ですが、長距離列車がほぼなくなった今、その広い構内と長いホームの持て余しぶりが逆に侘しかったり。唯一残る夜のサンライズ出雲/瀬戸の停車は、遠く遥か鉄道黎明の時代から、足柄越えや丹那越えを担ってきた鉄道の街の最後の矜持かもしれません。
9:03静岡着→9:11発ひかり463号で名古屋へ。さすがに名古屋まで普通列車はツライ。ひかりとこだまだけだが、新幹線が使えるのがこのきっぷの強みなので、強みは十分に活かす所存。松田からシスまで2時間、シスからナコまで1時間。新幹線はええ。子供は久々の新幹線に嬉しそうだ。車窓にすっ飛ぶ茶畑と浜名湖を眺めながらアイスコーヒーをまったり飲んでいたら、あっという間に着いてしまった。
名古屋10:07着。向かいのホームを見たら珍しくのぞみ314号の運用に入っていた700系カモノハシが出発して行った。そろそろ東京口からは淘汰の頃合いですが、どっこい西日本では「ひかりレールスター」としてまだまだ頑張っている。700系が最新鋭の車両だった時代に、2列×2列のゆったりシートは垂涎の存在であった。
ナコからはいろいろな選択肢があったんですが、とりあえず10:18分発ワイドビューひだ81号。 シスもナコも7~8分の乗り換えなので慌ただしい。名古屋に来ると、関西本線方面にDDを狙いに行くのが多かったんですけど、せっかくのフリーきっぷなので初の選択となる高山本線方面へ。ちなみにディーゼル特急なんかも乗るの久し振り。北海道でスーパー北斗とか乗って以来かも。臨時なので4両と短いが、多客時など富山まで行く編成などは増結に増結を重ねてMAX10両とかで走るのだから頼もしい。
しかしながら、朝からJR東海の普通列車・新幹線・そして特急列車と揃い踏みの豪華な行程である。臨時のひだなので空いているかと思いきや、時間帯がいいのか案外と乗客がいた。東海北陸道が開通しているとはいえ、それでも飛騨路はまだまだ鉄道が交通の主力なのだろう。名古屋から高山・飛騨古川・富山方面に定期10往復は充実のラインナップである。キハ85はJR東海ご自慢の「ワイドビュー」車両だけに、窓は大きく、座席の取り付け位置が床面よりも若干高くなっている。いわゆるバブル世代のハイデッカー車両。但し、製造から30年を経た今、既に後継にはハイブリッドディーゼルの新型特急用車両が決定しており、2022年には置き換えが決まっているのだそうで。