青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

上田城下交換劇。

2021年06月01日 17時00分00秒 | 上田電鉄

(再び静かな駅に@城下駅)

上田駅から千曲川の鉄橋を渡って一つ目、城下駅にやって来ました。周囲は閑静な住宅街、相対式の二面二線のホームを持つ交換駅です。かつての上田温泉電軌三好町駅として開業した時代はここが始発駅で、千曲川橋梁の架設による上田駅乗り入れまでの間、暫定的に上田側のターミナルとなっていました。先般の台風19号被害に伴う千曲川橋梁の損壊に伴い、上田駅から城下駅までを代行バスとした結果、期限付きではありますが90年ぶりの始発駅に復帰。3月の全線復旧に伴い、再び静かな住宅街の駅になっています。

全線開通ヘッドマークを付けた6001F「さなだどりーむ号」。東急1000系の中間改造車で他のクルマと面構えが違います。福島交通とか伊賀鉄道とかにも1000系の中間改造車が投入されてますけど、どうも中間改造車って取って付けたような面のデザインが単調になりがちですよね。まあホントに取って付けた顔なんだからしょうがないだろ!文句あっか!と言われてしまいそうだけども、この車両に関しては真田六文銭をあしらったデザインで単調さは抑えられているのでいい方ではないかとは思いますがとフォローしておく。

従来型の東急1000系顔を持つ1003F「自然と友達2号」編成。この日動いていたのはこの2編成で、伝統の丸窓電車のスタイルをオマージュした「まるまどりーむ号」や、普通の赤帯編成は動いてなかった。ちなみに1003Fの運番「328」は、全線復旧した3月28日を記念してそうしているのだとか。別に328という運番がある訳ではないらしく、もちろん300mmF2.8のことでもないらしい・・・

普段は路線の中心に位置する下之郷交換で回っている別所線のダイヤ。ここ城下駅での交換風景が見られるのは、列車の運行間隔が密接する朝夕のみ。一般的な利用者には、電車がどこで何とすれ違うかという事にいちいち思いは至らないかと思うのですが、特に地方私鉄においてほとんど使われない交換駅がダイヤの組成の関係でたまに使われるのってマニア的にはかなりな萌えポイント(笑)だったりするのです。弘南大鰐線の鯖石交換とか、琴電志度線の春日川交換とか、古くは上信電鉄の赤津信号場交換とかね。分からなくて差し支えないですけど、分かる方とは今度一緒にお酒でも酌み交わさせていただきたく。

そうそう、城下が暫定的に始発駅になってた昨夏、下之郷で保存されてる「湯たんぽ」こと東急の5200系をわざわざモーターカーで引っ張って来て、城下の別所温泉行きホーム側に据え付けたイベントあったんすよねえ。あれは行きたかったわ。


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