青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

我乗車、東武都市公園線也

2017年11月06日 17時00分00秒 | 東武鉄道

(「急行」と言う字が眩しすぎて@柏駅)

莫大な時間とカネを使って、得られるのはしょっぱい電車のカードと僅かな達成感のみというMっ気のある鉄道ファンにはたまらない企画であるところの「私鉄10社スタンプラリー」ですが、今回はスタンプの設置場所に難があり過ぎてさすがにコンプリートするのが無理なのではないかと思いきや、何だかんだとスタンプを集めてこの日まで残りはあと4か所。まだ全く手が付けられていなかったのが東武鉄道、そしてそしてそのうちの一つが東武野田線改めTOBU URBAN PARK LINEの七光台駅。七光台とかま~た何とも嫌がらせのような中途半端な場所だ…と言う事でウン十年ぶりに東武野田線に乗る事になりましたが、ホームで待っていた大宮行きには燦然と輝く急行の表示!もうセイジクリームじゃない俺たち。爽やかにブルーの帯を締める10000系。

 

アーバンパークなんちゃらには、柏駅でJRから乗り換えるアプローチを取ったのですが、柏と言えば神奈川県民で言うところの町田(町田は神奈川じゃないけど)的な感じがいたしますよね。首都圏の衛星都市&交通の結節点&デパートが複数あり&予備校がやたら多く&東京に出れないボンクラ厨房がとりあえずデビューする街というイメージにやたら共通するところがある。のですが、西口のそごうは既になく、辛うじて残る高島屋もなんだか控えめな感じ。柏の東武口とかローズタウン(高島屋のバラのイメージからね)とか呼ばれてめっちゃ賑やかだったイメージがあるんだけど??

 

名称の変更、急行の運行開始、新車の投入と改革の続く東武アーバン野田線。急行を出した後に10分後に各停なんて中間駅の運転間隔めっちゃ開いちゃうじゃんと心配してみましたが、野田線の急行運転は大宮~春日部間のみ。春日部から船橋までは急行と言えども今まで通りチンタラ各停なので、殆どの野田線ユーザー(特に千葉県民)にはあまり関係ないのでした。

 

柏を出て、豊四季・初石・江戸川台・運河と進んで行きますが…おっと今は流山おおたかの森駅からTX接続の流動が結構あるみたいですね。車両と設備は新しくなってものんびりムードは変わっていないですね。乗ったのはじいちゃんが元気だった頃に一緒に清水公園に行った時以来か?運河から先は相変わらず春日部までほぼ単線になるんだけど、ここらへんが春日部よりこっち急行が運転しにくい原因だろうね。ちょくちょく「交換列車との待ち合わせ」で小休止を取るのが野田線スタイル。

 

暖かい日差しに子供がうつらうつらしながら七光台到着。たっぷり柏から30分かかった。七光台ってどこやねんとお思いの方、そうですねえ…埼玉のような千葉のような、ほんの少し茨城風味もありそうな茫洋としたイメージの湧きにくい場所です。地図でいうと千葉県のにょろーんと伸びた左上の部分あたりです。駅前は新興住宅地なのかな?ベルクスがある街って東武の植民地っぽさある。これがベイシアだとより空っ風が強まって来るというか、北関東っぽくなるけど。


七光台は野田線の検車区のある駅ですけど、駅からは離れてるせいもあって車両が並んでいる風景などはなし。乗務員交替が行われるのが運転上の要衝っぽさはありますが…滞在時間はスタンプ押すのみの僅か10分。帰りの電車がやって来ました。お、これが野田線のウン十年ぶりの新車60000系。日比谷線に新しくブチ込んだ70000系の兄貴分ですからカオはよく似ています。


そして七光台で交換する電車はこれぞ東武の永遠のスタンダード8000系。更新工事でカニ目になっちゃったのが惜しまれるけど、まだまだ元気なレジェンドでもあります。自分が小っちゃかったころは、野田線と言えばセイジクリームの8000系だけじゃなく、車体乗せ換えただけで下回りがボロ国電のそのまんまだった5070系とかが柏の駅で吊り掛け音を響かせつつスイッチバックしてたのを思い出します。スイッチバックの末端部には貨車が留置されてたんだけど、まだ常磐線との貨車の受け渡しとかを細々とやってたのだろうか。
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12年目の秋祭り

2017年11月05日 09時34分33秒 | つくばEX・関東鉄道

(並びは整然と@つくばエクスプレス守谷車両基地)

展示用にピタッとツライチで並べられるTX-2000系。車両の名称はハイフンまで含んで正式な名称なのが、何となく都営地下鉄を思わせるお役所鉄道っぽさがある。つくばエクスプレスの正式名称は「首都圏新都市鉄道」というおカタい名前の三セク組織で、アルファベットでの略称は「MIR(Metropolitan Intercity Railway Company)」となっていますが、公式な略称としての「TX(Tsukuba Express)」が使われることがほとんど。


その昔、昭和の時代には現在のTXに当たる路線計画は国鉄常磐線の輸送力逼迫と筑波研究学園都市構想と合わせ「常磐新線」という名前で呼ばれていましたね。柏の若柴とか十余二のあたり、国道16号沿いのだだっ広いススキの原っぱには「常磐新線開通するとこの辺りバブっちゃうから土地を買いませんか?」的な看板が結構あったもんだ。今の柏の葉とかも、ららぽーとを始め大手の量販店がガンガン建ってて柏の副都心化している感じあるもんなあ。

 

TX-2000系は守谷から先の交流区間を走行出来る交直流電車で、フロントマスク下の赤いラインがあったりなかったりしますが、赤いラインは増備用の2次車から追加されたものです。最高速度時速130km、つくばと秋葉原を最速45分の快速ランナー。1988年時点のつくば→東京は、手元の時刻表によると土浦駅までバスで35分、そっから常磐線の特急で50分~1時間(中電だと1時間15分)だったのだから恐ろしいほどの時間短縮である。まさにTXの開通は、常総地区に革命をもたらしたと言える。

 

「フルーツトレイン」のカン付きTX2160F。筑波山周辺の農村地帯は果樹栽培が盛んで、特に旧千代田とか八郷の辺りは秋になるとナシ狩りだのブドウ狩りだのイモ掘りだの栗拾いだの、色々な「狩り系」ののぼりが道すがらにはためいているイメージがあるよね。まあ旧千代田とか八郷とかは石岡の方だから終点のつくばからは結構離れてるけど。



守谷までしか入線出来ない直流専用車両のTX-1000系。TX-2000系の1次車との見た目の違いはほとんどなし。ヲタクに言わせりゃあるんだろうけど。せめてカラーリングとかで違いを出してくれないものか(笑)。このデザインで青系のライン巻いたりしたら結構カッコいいんじゃないだろうか。守谷から先に行く車両=赤ライン、守谷までの車両=青ラインとかの分け方をしても良いと思うんだけども。

 

TX-1114Fは「つくば」といういかにも国鉄L特急を思わせるヘッドマークを付けて記念撮影用のイベントに充当。夕映えの筑波山と稲穂に赤トンボというデザインにそれっぽい字体が合わさって出色のデキである。一瞬国鉄時代にこんな特急あったっけ?と思わせるほどで、相当お好きじゃないとこういうデザインって浮かばないから、おそらく社内のマニアのしわざだろうな(笑)。ちなみに昭和末期に廃止された筑波鉄道(土浦~岩瀬)時代には、国鉄の客レが筑波駅まで乗り入れていたらしいが。

おはよう茨城 つくばエクスプレス

開業したのもついこないだだと思ってたけど、何気にもう10年以上経っているんだよなあ。開業したのって2005年の夏だったよね。その年はロッテが日本一になった年なんでよく覚えているんだけど(笑)、あれから12年か。建設中のTXを特集した「おはよう茨城」。この守谷基地への車両搬入とか、建設中のみらい平駅なんかが紹介されています。いつの間にかおはよう茨城って放送なくなっちゃったよね。あの枠が残ってたら磯山さやかのレギュラー枠が一つ増えていたはずなのだが。子供たちが想像した未来の伊奈町、町自体が合併でなくなってしまうとは思わなんだろうね。


個人的に磯山さやか(鉾田市)の茨城観光大使ぶりは評価していて、大多数のタレントが観光大使と言う仕事をお飾りにしている中でガチンコの茨城愛と観光媒体への積極的なメディアでのアピールが感じられるのがイイと思います。ってゆーか知らなかったけど「おは茨」の後継番組ってちゃんとやってるんだね。しっかりいそっちレギュラーだし。と言う訳で物販ブースも大盛況、立ち並ぶ茨城グルメの数々にはいそっちも大満足に違いない秋のつくばエクスプレス祭りなのでありました。
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常陸路の空を飛ぶ鳥

2017年11月04日 20時09分26秒 | つくばEX・関東鉄道

(快晴の下のフェスティバル@つくばエクスプレス守谷車両基地)

秋の三連休、長雨と台風に祟られていた週末に綺麗に終止符を打った秋晴れ。オトーサンは子どものために前の日からおにぎりを握り、朝7時に寝床のヨメさんにサヨナラを告げた(笑)。ひとまずは停滞している「私鉄10社スタンプラリー」の追い込みをかけるべく関東一円のフィールドを巡ったのですが、スタンプラリーだけでなくイベントありハプニングありと盛りだくさんの内容で、家に帰るまで秋晴れの一日を満喫したのでありました。


好天に恵まれたつくばエクスプレスの守谷車両基地祭り、常陸路を駆ける130kmの快速ランナーたちが勢揃い。立体的な造形でシャープな顔立ちは突き出た連結器とあいまって猛禽類の嘴を思わせる精悍さがあります。ここまで彫りの深い顔が並ぶと壮観ですなあ。駅を発車しフルノッチで加速を開始すると、あっという間に鳥のようなスピードで街の上をかっ飛んで行く爽快感がつくばエクスプレスの何よりの魅力。特に快速つくば行きが流山おおたかの森から先で見せてくれるパフォーマンスね。あのスカッと感は異常ですな(笑)。
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これが夢見ていた未来

2017年11月01日 22時42分59秒 | 小田急電鉄

(苦節30年の結実@小田急電鉄HPより)

東北沢~世田谷代田間の地下線開通をもってとうとう完成する小田急の複々線化工事。1989年に着工されてから苦節30年、とうとう小田急の悲願が結実する時を来春に控え、本日その来春からの新ダイヤの概要が発表された訳ですが…いや~、びっくり。細目は同社のHPを見てよと言う感じなんですが、別の鉄道会社になってしまったのかというくらいの抜本的なダイヤ改正ですな。


通勤急行や通勤準急の種別追加、快速急行が登戸に停車し、多摩線にまで足を延ばします。準急が祖師ヶ谷大蔵・千歳船橋・狛江に停車する事になり、通勤準急が今までの準急チックな停車駅になる。そして新設の通勤急行は遊園停車の登戸通過となって快速急行との停車駅逆転現象は西武池袋線の大泉学園と石神井公園チックな分かりづらさある。遠近分離って事なんだろうけど。新百合より向こうはそこまでの大幅な改革はないけれども、線路容量が増えるから江ノ島線の快速急行も毎時2→3本に増えるのが遠距離利用者としては嬉しい。結構江ノ島線の快速急行ってみんな狙って乗って来るから混雑激しいし。

そして、ひっそりとロマンスカーの向ヶ丘遊園と新松田停車が今改正を持って廃止となるのだそうで。遊園の助勤で土日の朝にやって来る「1はこ」「3はこ」は遊園管区のスター列車でしたね。たまにホームでマイク握らせてもらう時の特急案内は、妙に緊張したのを覚えています。


「お待たせいたしました、2番ホーム参ります電車は、特急はこね1号、箱根湯本行きでございます。この列車ご乗車の際は乗車券のほかに特急券が必要です。特急券をお持ちでないお客様、ホーム後方特急券券売機にて特急券をご購入の上ご乗車願います。なお停車時間短くなっております、ご乗車の際はお手元の特急券お確かめの上、係員のいる乗車口にてお待ちくださいますようお願い申し上げます…」

来る景色あれば去る景色有り。
あの頃の未来に、僕らは立っているのかな?と言う感じの、来春の小田急界隈になりそうです。
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