tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

田中利典師の「こころの時代」 4月26日(日)午前5時!(2015Topic)

2015年04月22日 | お知らせ
3月末まで吉野の金峯山寺にいらっしゃり(前「金峯山修験本宗」宗務総長)、今は自坊(京都府綾部市の大容山「林南院」)の住職・代表役員をお務めになる田中利典(りてん)師が、NHK Eテレ「こころの時代」に出演される。NHKの公式HPによると、
※トップ写真は、吉野町地域おこし協力隊の古賀さんと利典師。利典師のFacebookから拝借

4月26日(日)午前5時~6時
こころの時代~宗教・人生~「花に祈る 山に祈る」


「吉野の桜は仏の慈悲の象徴。自然の中に生かされていることを忘れないで」と語る田中利典さんは金峯山寺の修験僧。吉野の山を駆け巡る厳しい修行で開けた祈りの世界とは?

「吉野を埋め尽くす桜は、仏の慈悲の象徴。桜の姿に“自然の中に生かされている自分”を気づいて欲しい」と語る田中利典(たなか・りてん)さんは、奈良・金峯山寺(きんぷせんじ)の修験僧。吉野の山を駆け巡る厳しい修行に、30年余り打ち込んできた。

「自然の中に身を置き、山で修行を積んだことで、開けた」という祈りの世界を、田中さんに聞く。【出演】金峯山寺一山宝勝院住職…田中利典,【きき手】濱中博久

再放送は、翌週土曜日(5/2)午後1時~2時である。なお、先日当ブログで紹介した「こころの時代 シリーズ日本仏教のあゆみ~信と行~ 第1回日本仏教の夜明け」は、4月25日(土)午後1時から再放送されるので、見逃した方はご覧いただきたい。

 修験道入門~体を使って心をおさめる~ (集英社新書)
 田中利典
 集英社

さて、そんな田中利典師は、5月1日(金)~6月19日(金)、自坊の「林南院」で、参籠修行である「化他行(けたぎょう) 蔵王供千願祈祷」をお勤めになる。お行のFacebookによると、

小生は本年で還暦を迎え、また本山金峯山寺の宗務総長職を担って15年の節目を迎えますが、この機を汐に、今年5月1日より50日間の、自坊での参籠修行を発心しました。実は私は過去、20代、30代の終わりに2度にわたって、自坊での参籠護摩修行を行じ、「一千座護摩供」は30代の終わりでした。

ところが40代の終わりは本山での総長職を担っていた関係で、思うような修行が出来ませんでしたが、本年3月末で、その職も辞し、20年ぶりに自坊での護摩供修行と、「化他(けた)行・蔵王権現供養法(蔵王供)百座千願祈祷」を発願しました。

修験道の教えでは「山の行より里の行」といいますが、このたびの蔵王供は自分のためではなく、山で得た力をまさに里の人々に向かわしめ、うち続く天変地異封じや、人々の安寧を祈るとともに、ご縁ある方々の祈願成就を祈祷させていただく「里の修行」として発願しました。「千願」とはあまねくという意味で、目標としています。

つきましては、蔵王供修法での「千願祈祷」の受付と、護摩供添え護摩木の勧進をお願い致したく、ご案内を申し上げます。申し込み受付中です。どなたでもお申し込みいただけます。

◇林南院 化他行蔵王供千願祈祷 勧進要項◇
○修行期間 5月1日より6月19日 (百座修法します)
○祈願志納金 一願につき1万円(お一人さま、何口でも申し受けます)
○祈願用紙 専用の祈願用紙があります。(一枚に一願をご記入のこと)
 *必要な方は郵送にてお送りします。
 お申し込みは電話か、メール( yosino32@gmail.com )で.。
 郵送にて申込書を返送します。また本紙のコピーでも申し受けます。
○申し込み方法 祈願用紙にご記入の上、同封の返信封筒にて当山まで返送下さい。
○申し込み期限 入行日の関係上、4月30日,迄にお届け下さい。
○入金方法 ご入金は郵送または振替用紙を利用下さい。
○お札のお届け 祈願終了後に、随時、郵送にてお届けします。

なお、期間中、蔵王供の直接参拝は出来ませんが、毎日午後1時から林南院脳天堂にて、長日祈願護摩供(約50分)を修法します。是非、護摩供に随喜ご参拝下さい。また、護摩供終了後には、ご予約いただければ、毎日、個別相談指導の時間も申し受けます。「化他行蔵王供千願祈祷」成就のために、なにとぞ多くの方々のお力添えご協力ご広宣のほどよろしくお願い申しあげます。 合掌



桐島洋子さんと。利典師のFacebookから拝借

利典師は今朝(4/22)、ご自身のFacebookに、こんなことを書かれていた。

自坊生活3週間…。まあ、3週間と言っても、じっとしていたわけではなく、九州への出向巡拝や沖縄旅行などがあり、実質は10日あまりしか、いなかっったのですが…。九州では10体の蔵王権現様を開眼させていただき、また弟子の棲む辻堂を本宗の非法人寺院に登録する手配をしてきました。離職直後の仕事としては、実りの多い九州行きでした。

さていずれにしても宗務総長職を辞して3週間が立ちますが、いろいろ気づかされる毎日です。足かけ15年間の総長職、そして34年の金峯山寺生活でした。つくづく。よく全うすることが出来たなあと思っています。

近頃、とみに思うのは、「人生は何事も全うすることが大事だ」ということです。教師は教師、公務員は公務員、大工は大工、会社員は会社員…それぞれ自分の与えられた人生を、自分の出来る範囲内で全うすることが大変大事だと思っており、そういう意味では私も見事に全う出来ました。それは全うさせてくれた数多くの人々の力と支えがあったからだと改めて感謝しております。職場や友人・知人や取り巻く社会の人々だけではなく、家族も当然そうですよね。

世の中は自分のことしか考えられない人、目先のことしか考えられない人ばかりかもしれません。私もそういう心が自分の中にあります。離職に当たって、もう一度、国軸山金峯山寺の役割、修験道の果たす責任など、自分に問い直したいと思います。自分のことしか考えられない糞みたいな人生にならないように自分自体もいさめていきたいと思っています。

とはいえ、自坊のことは30数年、ほったらかしにしすぎてきました。とりわけ開山住職の父が病気になり、その後死去してからのここ10年以上は、お寺のしての機能が著しく退化したまま、本宗の宗務などの忙しさに、手が回らず、年2回の大祭と、月2回の護摩を行うのが精一杯で、寺の法務だけではなく、修復や境内の整備も怠ってきたのが現実でした。そういうツケをここ3週間で痛いほど実感しています。勤行も事欠くようなここ10数年でした。

幸い学生生活を終えた長男がともに自坊での生活を支えてくれています。ある種、誰かがそばで仕事の指示を受けてくれるという宗務総長病ともいえる生活に慣れた今の私には、とても助かりますし、有り難いことです。

5月1日から「化他行蔵王供千願百座祈祷行」に入りますが、日本の軸を1000年以上にわたってお守りされてきた蔵王権現様にお祈りし、権現様とともに、この国の信仰を育んでこられた役行者さまを自坊から拝むことで、私の今後の、残された人生の意義を再認識出来る修行としたいと思っております。


「人生は何事も全うすることが大事」とは、けだし至言である。私は中途半端なままにいろんなところに首を突っ込んでいるが、「これからは、総まとめをしないといけないな」と考えているところだ。何しろ利典師より、2つも年上なのだから…。

皆さん、ぜひNHK「こころの時代 花に祈る 山に祈る」のタイマー録画をお忘れなく。そして「化他行蔵王供千願祈祷」にご協力を!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする