tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

さかえ食堂(天理市田井庄町)/おいしい大衆食堂(1)

2017年01月11日 | グルメガイド
2017年、当ブログの新企画はシリーズ「美味しい大衆食堂」である。昨秋、当ブログご愛読者の酒仙堂さんと「昔ながらの大衆食堂が次々と姿を消していて、とても残念だ」という話をしていた。ウチの近所には「紀玄(のりげん)」、橿原市のロードサイドには「北山食堂」といういずれも名店があってよく利用しているが、確かに絶対数が減っている。ただでさえ奈良県の飲食店数は全国で42位なのに(居酒屋の登録数は全国ワースト)。



そこで今年のお正月(1/3)、Facebookで《近年、レトロな大衆食堂が次々と姿を消しています(後継者難、消費者の嗜好の変化などで)。今年は、奈良県やその周辺府県の大衆食堂の名物料理を、食べ歩いて紹介しようと思っています。美味しいお店をご存知の方、ぜひ教えてください!》と書いたところ、またたく間に皆さんお薦めのお店情報が集まった。

岡本彰夫教授(元春日大社権宮司)からは「それは良い事を思いつかれました」という励ましのお言葉もいただいた。今年はこれらの店を食べ歩いて、ブログとFacebookで紹介することにしたい。情報は今も引き続き募集しているので、ぜひコメント欄にお寄せいただきたい。



さて満を持してのトップバッターは、「さかえ食堂」(天理市田井庄町582)だ。料理人さんがカンテレの「よ~いドン!」で「となりの人間国宝さん」に認定されたというお店である。ご紹介者は、吉野で地域おこしに取り組む山本訓弘(くにひろ)さん。お訪ねしたのは氷雨そぼ降る1月8日(日)。天理駅からは西へ徒歩5分。「雨がしとしと日曜日…」と口ずさみながら、とぼとぼと歩いた。寒いし雨だし、コンディションは最悪に近い。


カツ丼スペシャルのラーメンは、普通の醤油ラーメン。カツ丼とソースカツ丼は、どちらかを選ぶのだろう

静まりかえった昼下がりの天理駅西側で、ここだけぽつんと灯りがともっていた。中に入ると、おお、たくさんの若者たちが…。天理大学の体育会系や、勝手知ったる女子グループが舌鼓を打っていたのだ。これは元気な「シーサイドバウンド」の世界! これは期待できそうだ。



私が注文したのは、カツ丼(税込み600円)とスタミナラーメン(同430円)。山本さんのお薦めはスタミナラーメンだったが、丼物の味も確かめておきたかったのだ。なお店先に「カツ丼スペシャル」(カツ丼とラーメンのセット)930円とあったが、こちらは醤油ラーメンなので、お間違えなく。



ずいぶん奥行きの深い店で、注文は奥に向かって叫ぶしかない。奥では中高年の男性と女性が、忙しく立ち働いている。水は自分で入れる。待つこと数分、まずはカツ丼が出てきた。カツをひっくり返すと、おお、この厚さ!私は「そもそもカツ丼は、豚カツがドン!と入っているからカツ丼なのだ」と言ってきた。このカツ丼は、まさにそれに値する。カツの厚さは2cmはありそうだ。卵の半熟具合も、味付けもいい。



まもなくスタミナラーメンが到着。「彩華ラーメン」(株式会社彩華ラーメン)や「天スタ(天理スタミナラーメン)」(有限会社なかい)などと違い、ごくあっさりとしたスタミナラーメンだ。もしかすると、天理では古くからこのような「スタミナラーメン」の原型があり、そこにヒントを得て企業化したのが彩華や天スタなのなも知れない。これはまた機会を見つけて詳しく調べてみたい。



麺は昔ながらの細麺、スープはあっさり醤油味。わずかなニンニクや唐辛子がいい具合に味を添える。ああ美味しかった。これはトップバッターにふさわしいお店だった。なお詳しい情報は、私が信頼している「奈良に住んでみました」に「安い!多い!美味!昭和的食堂『さかえ食堂』」として出ているので、ご参考に。



5段階で評価させていただくと、このお店は満点の☆☆☆☆☆ ! さて、これから第2弾、第3弾を取材しなければ…。皆さん、ぜひ「さかえ食堂」をお訪ねください!また、良いお店(昭和レトロ店)の情報もご提供ください!
※食べログは、こちら
コメント (2)
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