tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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替えましょ!鷽替(うそか)え神事/菅原天満宮(奈良市)で毎年6月25日(毎日新聞「ディスカバー!奈良」第69回)

2018年06月12日 | ディスカバー!奈良(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「ディスカバー!奈良」を連載している。先週(6/7)掲載されたのは「和やかに鷽替え神事/奈良市の菅原天満宮」、執筆されたのは奈良市在住の久門たつおさんである。
※トップ写真は、鷽のお守りが入った箱を交換する人たち

この「鷽替え神事」、よくテレビや新聞などで見ていたが、何とも不思議な行事である。『日本歴史地名大系』によると、菅原道真と天菩日命(あめのほひのみこと)をご祭神とする東京の「亀戸(かめいど)天神社」(江東区亀戸三丁目)でも行われている。ただし催行日は1月24~25日だった。

『日本大百科全書』の「日本のおもな郷土玩具」によると、
太宰府天満宮の鷽(うそ)
太宰府天満宮の鷽替え神事に売られる開運・招福の縁起物。ホオノキでウソにかたどって削り掛けの技法でつくられている。
太宰府天満宮の土笛(つちぶえ)
鷽替え神事にちなんだ鷽笛と、神鳥とされるフクロウに模したふくろう笛とがある。鷽笛は濃緑と黒で彩色され、土鈴(どれい)式のものもある。ふくろう笛は茶色、腹白で偏平形である。


何とも不思議な神事である。では、以下に記事全文を紹介する。


鷽の木製お守りと箱(奈良市の菅原天満宮)

奈良市菅原町にある菅原天満宮で毎年6月25日に行われる「鷽(うそ)替え神事」。参拝者がそれぞれ買い求めた鳥の鷽の木製お守りが入った箱を、境内で太鼓の音頭に合わせて「替えましょ」「替えましょ」と言い合って何度も交換を繰り返します。

この神事は、菅原道真(845年~903年)を祭神とする多くの天満宮で行われてきました902(延喜2)年、大宰府で神事の際、多数の蜂が飛来して人々を刺そうとしましたが、鷽が現れて蜂を食べ尽くし、危難を救ったことが始まりとされています。

鷽は嘘(うそ)に通じ、お守りを取り替えることで災禍、凶事を嘘とし吉に変える願いを込めます。菅原地区は菅原家発祥の地とされ、近くには道真の産湯池と伝わる遺跡もあります。当日は午前中に道真公誕生祭があり、午後から神事が行われます。箱には通し番号が印字され、抽選で景品が贈られるのも人気です。

【メモ】近鉄大和西大寺駅下車、南に徒歩約15分。問い合わせは菅原天満宮(電話0742-45-3576)(奈良まほろばソムリエの会 久門たつお)。


 
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