11月に入り、富有柿(ふゆうがき)の季節が到来した。平核無柿(ひらたねなしがき)、刀根早生(とねわせ)などの「種なし柿」(渋柿の渋を抜いた合わせ柿)は9月から出回っていたが、富有柿(完全甘柿)は11月から出荷が始まる。果肉が柔らかく糖度の高い種なし柿も悪くないが、やはり独特のサクサクした食感の富有柿に軍配を上げたい。何といっても私は「日本一の富有柿」の産地、和歌山県九度山町の出身なので、「柿といえば富有柿」だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/20/8d44012cea8f68e829d6cc285cd7907c.jpg)
御所市の霜月祭で見つけた御所柿(2014.11.9)。正岡子規の「柿食へば」の柿は御所柿とか
甘柿のルーツは江戸時代初期、現在の御所市で生まれた御所柿(ごしょがき)だといわれる。突然変異により、樹上で自然に甘くなる完全甘柿が生まれ、「天然の羊羹」と讃えられた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/8a/0fca80e3f40a6dd7aa45a06f5f6242e4.jpg)
向かって左の2個は御所柿、右は富有柿。大きさはこんなに違う(2014.11.11)
これが江戸時代後期、現在の岐阜県瑞穂市で接ぎ木などによって品種改良され、明治になって生まれたのが富有柿である。つまり富有柿のルーツは奈良県なのだ。初物の富有柿を求め、JR奈良駅構内の「奈良のうまいものプラザ」(奈良市三条本町1-1)を訪ねた(2021.11.3)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/50/a4e91711193f2255bf6929ff1cfe0d4c.jpg)
こないだまで平核無を置いていたスペースに、大ぶりの富有柿があった。こんな大きいのに1個121円(税込み)だった。今年は7月に雨が少なく、日照時間が長かったことなどにより、実は大きめで色づきも良く、甘みも強いそうだ。これはオススメである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/e8/f1dd250b58d11c22cb4e0182957d3d2b.jpg)
店内には柿加工品もたくさんあり、まず目に止まったのは「あんぽ柿」だ。あんぽ柿とは「干し柿の一種で、果肉が完全に乾ききらない生干しの状態のもの。大粒で柔らかく甘い」(デジタル大辞泉)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/a5/b077c493f8e5293f244237ac00b61dce.jpg)
天干し柿(あまぼしかき)が縮まって、あんぽ柿と呼ばれるようになったそうだ。うまいものプラザで販売されているのは、萩本農園製(3個入り 税込み583円)と益田農園製(同税込み496円)だ。どちらも甘くて柔らかくて、とても美味しい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/bc/e1458273e3ffe72244e6a7371beb8c3e.jpg)
他には石井物産株式会社の「柿バター」(税込み648円)。これは以前からトーストに塗ってよくいただいている。柿の味がくどくなくほんのりとしていて、食べ飽きない味である。同社の定番「柿もなか」(5個入り税込み648円)は、まったりとした甘さのもなかで、お茶うけにもピッタリだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/e4/374fbd1cfadb0b859481e84be10e4687.jpg)
年中いただける柿製品と、今しか食べられない富有柿。皆さんも、ぜひお試しください!
※この記事は、毎日新聞奈良版(2017.10.4付)
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御所市の霜月祭で見つけた御所柿(2014.11.9)。正岡子規の「柿食へば」の柿は御所柿とか
甘柿のルーツは江戸時代初期、現在の御所市で生まれた御所柿(ごしょがき)だといわれる。突然変異により、樹上で自然に甘くなる完全甘柿が生まれ、「天然の羊羹」と讃えられた。
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向かって左の2個は御所柿、右は富有柿。大きさはこんなに違う(2014.11.11)
これが江戸時代後期、現在の岐阜県瑞穂市で接ぎ木などによって品種改良され、明治になって生まれたのが富有柿である。つまり富有柿のルーツは奈良県なのだ。初物の富有柿を求め、JR奈良駅構内の「奈良のうまいものプラザ」(奈良市三条本町1-1)を訪ねた(2021.11.3)。
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こないだまで平核無を置いていたスペースに、大ぶりの富有柿があった。こんな大きいのに1個121円(税込み)だった。今年は7月に雨が少なく、日照時間が長かったことなどにより、実は大きめで色づきも良く、甘みも強いそうだ。これはオススメである。
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店内には柿加工品もたくさんあり、まず目に止まったのは「あんぽ柿」だ。あんぽ柿とは「干し柿の一種で、果肉が完全に乾ききらない生干しの状態のもの。大粒で柔らかく甘い」(デジタル大辞泉)。
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天干し柿(あまぼしかき)が縮まって、あんぽ柿と呼ばれるようになったそうだ。うまいものプラザで販売されているのは、萩本農園製(3個入り 税込み583円)と益田農園製(同税込み496円)だ。どちらも甘くて柔らかくて、とても美味しい。
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他には石井物産株式会社の「柿バター」(税込み648円)。これは以前からトーストに塗ってよくいただいている。柿の味がくどくなくほんのりとしていて、食べ飽きない味である。同社の定番「柿もなか」(5個入り税込み648円)は、まったりとした甘さのもなかで、お茶うけにもピッタリだ。
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年中いただける柿製品と、今しか食べられない富有柿。皆さんも、ぜひお試しください!
※この記事は、毎日新聞奈良版(2017.10.4付)
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