tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

結崎ネブカは、とろ~り甘い!

2009年11月16日 | 奈良にこだわる
(財)南都経済センターが発行する『センター月報』09年11月号の「奈良のうまいもの」探訪記コーナーで、「結崎(ゆうざき)ネブカ」が紹介されている。《奈良県が特産品の1つとして「大和野菜」に認定した、とても柔らかくて美味しい葉ネギである。特に食の安全・安心に関心が集まる中、身近な地産の食材として注目を集めている》。この結崎ネブカの試食会が、9/24(木)ホテル日航奈良で開かれた。この月報記事などを引用しつつ、当日の様子を紹介することにしたい。

川西町商工会のホームページによると、《「室町時代のある日のこと、一天にわかにかき曇り、空中から異様な怪音とともに寺川のほとりに落下物があった。この落下物は、一個の翁の能面と一束のネギで、村人は能面をその場にねんごに葬り、ネギはその地に植えたところ見事に生育し、戦前まで「結崎ネブカ」として名物になった……」という言い伝えがあります。(この翁は面はいまでは「面塚」として寺川のほとりに石標として残され、観世発祥の地として知られています)》。なお「ネブカ」とは関西弁でネギのことである。
http://www.kawanisityou-syoukoukai.jp/nebuka/index.html



《かつて大和野菜の雄としてのこ地で栄えた由緒ある「結崎ネブカ」は、柔らかくて甘みがあり、煮炊きものには最適でした。でも柔らかく、シャッキとしないその形は見た目の悪さと市場流通に適さない理由などによって、次第に忘れ去られていったのです。昨今の大量生産、大量消費といった生活様式が見直されるなか、スローフードブームの到来など、懐かしいふるさとの味が再評価されています。この時期に再び「結崎ネブカ」を町ぐるみで復活し、新しい川西町の特産品づくりとして活用するプロジェクトが、スタートしています。町全体で育て、食しそして広めて川西町のシンボルとして育てていく、「結崎ネブカ復活物語り」が始まっています》(同)。



結崎ネブカ復活のプロセスについては、センター月報に詳しい。《川西町商工会は町おこし事業(平成14年から3年間)として、「幻の結崎ネブカ復活」に取り組みだした。自家用として栽培を続けてきた農家の宇野正増氏から種を譲り受け、平成17年から3軒の農家で15アールに作付けし、初めて出荷をした。そして平成18年春にはJAならけん川西支店の組合員7名で「結崎ネブカ生産部会」を立ち上げ、栽培面積を徐々に増やし、地域をあげた取り組みとなってきた。今日では部会員が12名、栽培面積が約80アール、目標生産量が約18トンまで増えている。結崎ネブカは奈良県中央卸売市場(大和郡山市)にある奈良中央青果株式会社に一括出荷し、県内大手量販店、飲食店、旅館・ホテル等に販売されている》。



結崎ネブカは大変な労力をかけて出荷されている。《結崎ネブカは、育て、出荷する農家にとって負担が掛かる。栽培期間は約9ヵ月であり、その間、柔らかくても丈夫に育てるために、土づくりから肥料や水やり、病害虫対策まで、栽培方法には最新の注意が必要である。特に厳冬期は風が強く、葉が折れやすいため収穫作業に手間ひまが掛かる。折れて黄化した葉の摘み取りは、機械ではできず、人の手で行っている。また、ビニール袋の詰め作業も、結崎ネブカが柔らかく折れやすいため、他の野菜に比べて丁寧に扱うことが要求され出荷作業に時間を要している》(同)。


ぬた和え

9/24の試食会は、吉岡清訓さん(中和地区商工会広域協議会・経営指導員)にお誘いいただいた。試食会の告知記事(奈良新聞9/8付)によると《県が認定する大和の伝統野菜「結崎ネブカ」を県内の量販店や飲食店などに知ってもらおうと、結崎ネブカブランド化実行委員会(会長・上田直朗川西町長)とJAならけん結崎ネブカ生産部会(宇野正増部会長)は24日、奈良市三条本町8丁目のホテル日航奈良で「試食会」を開く》。
http://www.nara-np.co.jp/20090908102641.html



《平成14年度にから同町で地域特産事業品づくりが行われる中で、同ネブカが復活。現在は同生産部会の生産されるようになり部会員と生産量が増加。昨年度は生産者12人が約80アールで栽培し、約2トンを生産。本年度は8月24日から県内のスーパーに出荷しており、来年2月まで作業が続く。同ネブカはまた、20年度には農水省の「農林水産物・食品地域ブランド化支援事業」に採択され、全国23プランドの1つとして支援を受けている》(同)。


結崎ネブカとブルーチーズのタルト

すでに05年(平成17年)1月、私は吉岡さん(当時は川西町商工会に勤務されていた)のご好意で結崎ネブカを頂戴し、試食させていただいた。その時の感想はインターネット新聞に書かせていただいたが、おおよそ次のようなものであった。


結崎ネブカと小エビのチリソース

《湯豆腐に入れてみた。見た目の通り歯ざわりが柔らかく、味はあっさり上品。刺激臭が少なく、まったりした味わいだ。確かに、ほんのり甘みがある。青ネギ同様、煮物や鍋物にはもちろんだが、ネギ味噌(刻みネギにちりめんじゃこを入れ、味噌とみりんで和えた酒肴)にピッタリだった。マイルドな味なので、洋食材料としても使える。包装や輸送方法をひと工夫すれば、折れやすいという弱点は克服できるだろう》。
※幻のネギをさがせ!(インターネット新聞『JanJan』)
http://www.news.janjan.jp/living/0502/0502063346/1.php


スズキのポワレと結崎ネブカのピュレ 赤ワインソース

試食会では《結崎ネブカブランド化実行委員長の上田直朗川西町長は「お集まりの皆さんに、さらにネブカの良さを知ってもらい、広めていってもらえたら」と期待を込めてあいさつ。県農林部の浅井眞人部長も「県として、消費者へ届ける仕組みづくりに取り組んでいきたい」とエールを送った》(9/25付 奈良日日新聞)。



フードコーディネーターの松田弘子さんは、結崎ネブカのさまざまな効能や美味しい食べ方について、分かりやすいお話をして下さった。結崎ネブカは他の青ネギに比べて栄養が豊富で、鉄分は1.5倍、タンパク質、ビタミンB1・B2とCはそれぞれ1.4倍、カルシウムは1.3倍も含まれているそうだ。松田さんは、早くも試食会当日の夜、ご自分のブログに会の様子をアップしておられた。
http://ameblo.jp/greencharms/entry-10349758597.html


当日のお料理を作られたホテル日航の料理長さんも、ひと言。

《結崎ネブカは「緑葉部が柔らかい」「とろっとした濃厚さ」「甘みが引き立つ」「深みのある緑色」など独自の特徴を持ち、煮炊き、焼き料理に独特の甘みが加味される》(センター月報)。


大和肉鶏と結崎ネブカの鍋(トップ写真とも)

《結崎ネブカを主な材料にした10種類のメニューが紹介され、県内の飲食店オーナーや料理担当者、小売店、報道関係者が試食し、どのメニューも味も見た目もよく、来場者に好評を博した》(同)。


牛肉の結崎ネブカ味噌焼き

試食会翌日の新聞には、参加された方のコメントが出ていた《大和郡山市北郡山町のル・ベンケイのオーナーシェフ、尾川欣司さんは「やさしい味のネギで、ソースやスープに最適。地元の食材として活用したい」と語った。同委員会(結崎ネブカブランド化実行委員会)コーディネーターの梅屋則夫さんは「生産量と流通の拡大を両輪で進めていく」と展望を述べた》(奈良新聞)、《JAならけん結崎ネブカ生産部会の宇野正増会長は「生産が非常に難しい結崎ネブカだが、『ネギのブランドは結崎ネブカ』と言ってもらえるよう、努力したい」》(奈良日日新聞)。



コーディネーターの梅屋則夫さんとは、個人的にお話もさせていただいた。私は、まず需要を喚起する(出口を作る)ことが先決だと感じた。需要さえあれば、生産(入口)は自然についてくることだろう。その意味で、今回の試食会の狙いは正しいと思う。



結崎ネブカが全国23ブランドの1つに認定され、支援を受けているとは知らなかった。美味しさと栄養価だけでなく、食の安全・安心が問われる時代にあって、結崎ネブカは消費者に受け入れられる要素を十分備えている。しかも「物語」を持っているのは強い。ぜひ、結崎ネブカの、ひいては奈良の野菜の美味しさを全国の消費者にPRしていただきたいものである。
※大和野菜(奈良県のホームページ)
http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-2767.htm

吉岡さん、試食会にお誘いいただき、有り難うございました。
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登大路ホテルのランチ

2009年11月15日 | グルメガイド
憧れの「登大路ホテル」(奈良市登大路町40-1 近鉄奈良駅から東へ徒歩2分)で、ランチをいただいた。ここは会員制ホテルなので、会員の同伴か紹介を受けて利用する。私の場合は、オープン当初からの会員であるS氏にお連れいただいた。
http://www.noborioji.com/



静かな音楽が流れる、ゆったりとしたレストランだ。窓を大きく取っていて、外の緑がよく見える。会員制だけあって、静かな雰囲気の中で料理がいただける。ホテルのオーナーは森精機製作所で、運営を担うのは大阪のリーガロイヤルホテルである。レストランのシェフも、リーガロイヤル東京の元総料理長さんだそうだ。



このホテルは今月でオープン1周年だそうだが、ランチが始まったのは、今年の6月からである。ランチは2種類あり、ハーフコースのAが3500円(税・サ別)、フルコースのBが6000円(同)である。



オマール海老と季節野菜のジェリー寄せ モザイク風



パンは3種類あり、それぞれ違うところから調達れているそうだ。上の写真向かって左端のレーズンとくるみのパンは、大阪のリーガロイヤルから配送されてくる。浅く焼いたものを、ここの厨房でもう一度焼き、あつあつの状態で出されている。バターは、フランスはエシレの発酵バターである。さらっとして、クリームチーズのような味わいである。



メイン料理は肉か魚のどちらかを選ぶ。トップ写真は肉料理(最高ランクのオージー・ビーフのステーキ)、次の写真が魚料理(マナガツオと鯛のオリーブオイル焼き)である。私は魚を選んだが、外はカラリ、中はほっこりと焼けていて、これはいい。お肉も柔らかくて、とても美味しかったそうである。



デザートもすごい。あつあつのクリーム・ブリュレ(プリンのような焼菓子)の上に、ミックスフルーツのシャーベットが載っている。熱いブリュレと冷たいシャーベットが口の中でコラボして、とても面白い食感である。コクのあるコーヒーとお菓子で締めて、もう満腹であった。



ディナーの内容は、料理研究家のおぜんさんがご自身のブログで紹介されているので、ご覧いただきたい。Aが12000円(税・サ別)、Bが18000円(同)である。ここしばらくは、「1周年記念おすすめメニュー」がチョイスできる。
※登大路ホテルでディナー
http://blog.goo.ne.jp/ozen1_2006/e/58d7b8de2ed360b32eb8f0d91bb2c7f7



ランチとディナーの他には「アフタヌーンティ」(3500円 税サ込)がある。女性に大人気だそうだが、こちらもおぜんさんが紹介されている。
※登大路ホテルのアフタヌーンティー
http://blog.goo.ne.jp/ozen1_2006/e/e484c0dcd1bcb8990263abf970b84fe6

会員制なので、いつでも誰でも、という訳にはいかないが、会員数も増えているようである。親しい会員さんを探されて、ぜひお立ち寄りいただきたい。
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Topic 「夢CUBE」2期生を募集!

2009年11月14日 | お知らせ
奈良もちいどのセンター街の「夢CUBE(ゆめキューブ)」をご存じだろうか。若い起業家たちが集まって、ユニ-クな複合ショップを展開している。ガラス張りの外観が、とてもおしゃれだ。敷地内には和雑貨や地下足袋、中国茶やベーカリーなどのお店がずらりと並んでいる。
※夢CUBEがグランドオープン!(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/aea5e8a76b66cf89bab0acff471629d0

この夢CUBEが、新規出店者を募集している。《2007年春できた夢CUBEの1期生が来年春卒業します。つきましては第2期生を募集を始めました。今年の12月25 日まで必着の募集となります。新規創業者の方を8店舗(内3店舗飲食可)の募集です。書類選考後面接選考をさせていただき、決定させていただきます。申し込み用紙は、HPのトップの応募からプリントしていただくか、事務局まで取りにお越しください》。
http://www1.kcn.ne.jp/~mochiido/

もちいどのセンター街理事長の松森重博氏は「夢CUBE1期生の方々には、お店にも商店街にも多くの貢献をしていただきました。とても感謝しています」。今回の募集については「夢CUBE2期生として、新しくご自分のお店を起こそうという希望に燃えた若い人たちの挑戦を、大いに期待してお待ちしています」と語っておられる。
※参考:松森氏のブログ「鹿鳴人のつぶやき」。毎日更新されている
http://narabito.cocolog-nifty.com/blog/

2010年、奈良では平城遷都1300年祭が催される。正倉院展を訪れる人は、年々増加している。現在開催中の「お堂で見る阿修羅」展は、3時間待ちもザラである。もちいどのセンター街は、夢CUBEやスーパー「オーケスト」の出店以来、集客力がグンと増した。
※もちいどのセンター街にオーケストが開店!(当ブログ内)
http://210.165.9.64/tetsuda_n/e/0524e92e49115e020a795bafa9026ff4

松森氏のコメントにあるとおり、若き起業家のチャレンジを大いに期待したい。

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Topic 11/28(土) 紅葉の佐保・佐紀路を歩こう!

2009年11月10日 | お知らせ
半年に1回、「萬葉チャリティーウォーク」という催しがある。万葉集に詠まれた場所を中心に、県内各所を訪ねるウォーキング・イベントで、主催は南都銀行(本店:奈良市)である。決められた地点で講師の長岡玲子先生(万葉集研究家)が、万葉歌や周辺の史跡について説明して下さる。しかも参加費は無料という太っ腹な行事である。
※萬葉チャリティーウォークの紹介(南都銀行のホームページ内)
http://www.nantobank.co.jp/syohin/manyou/circle/n1850w.htm

「チャリティー」と銘打っているが、それは同行がこの催しをするごとに奈良県社会福祉協議会に寄付をする、という意味である。前回(今春)は、新型インフルエンザ騒動で中止だった。前々回(08.11.16)は「大和長寿道を歩く」というタイトルで、桜井市の安倍文殊院~天香久山(あまのかぐやま)~藤原宮跡~おふさ観音を歩いた(=トップ写真)。
※大和長寿道を歩く(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/f832af3bfb1590c1c03a50c91113e9df

今回は、11/28(土)午前9時・南都銀行あやめ池グラウンド集合(近鉄菖蒲池駅から徒歩5分)~秋篠寺(拝観・講師講話)~ 成務(せいむ)陵〔講師講話〕~平城宮跡〔講師講話・自由見学〕~磐之媛命(いわのひめ)陵〔講師講話〕~狭岡(さおか)神社(午後3時頃解散予定)、というコースである。約9kmという道のりだが、平坦な道だし、6時間かけてゆっくり歩くので、健脚でなくても大丈夫だ。伎芸天立像をはじめ、たくさんの仏さまがいらっしゃる秋篠寺も、無料で拝観できる。お弁当、水筒、敷物などは各自持参のこと。雨天決行で、よほどの荒天の場合は中止となる。

申し込み方法は、同行の本店・各支店に備え付けてある申込書に必要事項を記入し、そのまま窓口に提出するだけである(同行と取引がなくても申し込める)。支店は奈良県だけでなく、大阪府、京都府、和歌山県、三重県などにもある。申し込み締め切りは11/25(水)である。
※店舗案内(南都銀行のホームページ内)
http://www.nantobank.co.jp/shop/index.htm

生駒市や王寺町や天理市や明日香村や高取町や大和高田市の方はもちろん、大阪市や堺市や枚方市や京都市や城陽市の方も、最寄りのお店を見つけて、ぜひお申し込みいただきたい。平城宮跡、佐紀古墳群、秋篠寺などは「奈良まほろばソムリエ検定」の頻出項目なので、歩きながら勉強にもなる。

私はほぼ毎回参加しているし、今回も参加するつもりである。次の「古社寺を歩こう会」は来春の開催となる予定なので、この秋はぜひ佐保・佐紀路を「文化散歩」していただきたい。
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‘なら’県庁前アート展2009

2009年11月08日 | 奈良にこだわる
今日(11/8)まで、奈良県庁前で「‘なら’県庁前アート展2009」が開かれる。運営の主体は、奈良2010年塾5期生メンバーなど約20人で構成される「奈良2010年塾‘なら’県庁前アート展2009実行委員会」である。報道資料によると
http://www.pref.nara.jp/secure/34227/houdou.pdf


竹のオブジェ(福井照也氏「誘惑」)

《奈良の芸術文化を発信し、更なる発展を目的として「‘なら’県庁前アート展2009」を開催します》《平成21年11月7日(土)、8日(日)10:00~17:00》《県民ホール内では絵画・写真・工芸等の作品展示、伝統工芸作家による制作実演等を実施します。県庁舎前東棟側回廊ではオープンカフェ等を実施し、コミュニティースペースとして提供します》《県庁東西芝生広場においては11月7日(土)~11月23日(祝)まで大型竹のオブジェ、彫刻等を設置》《県庁舎前議会棟側回廊では、黒米カレー選手権2009(11月7日、8日10:00~17:00)が開催されます》。


岡部元信氏「デジタル的アナログ」


栄利秋氏「宇宙の詩」

私は昨日(11/7)立ち寄ってきたが、大賑わいだった。イベントのパンフレットには《国内外の奈良にゆかりの芸術家の発掘・育成・支援に寄与し、芸術の振興を図り、奈良の芸術文化の更なる発展を目的とした本格的な芸術展として、奈良に定着する事を目指します》とあるが、彫刻、工芸、絵画など、さまざまなジャンルの意欲的な作品をこんなに展示されるとはスゴい。
http://www.pref.nara.jp/secure/34227/chirashi.pdf


仏師の渡邊一空氏(トップ写真は氏の作品)


渡邊氏は会場で、この十一面観音(楠の一木作り)の制作を実演された

産経新聞の取材を受けたという話をお聞きしていたが、11/8付の同紙奈良版に《初の「県庁前アート展」 迫力の仏像制作実演》という見出しの記事が載った。《地元のボランティア約20人でつくる実行委員会と県が、新しい芸術文化の創造、発表の場として奈良をPRしていこうと、観光客の多い秋の正倉院展に合わせて初めて開催した。会場には、法起寺(斑鳩町)の上空にうろこ雲が雄大に広がる様子をとらえた地元写真家の作品や、中庭芝生広場に設置した石の彫刻作品など62点が展示されている。制作実演では、奈良市法蓮町の仏師、渡邊一空さん(62)が十一面観音立像の一木造りを木づちとのみで彫る作業を披露。来場者たちが興味深そうに見入っていた》。


奥田龍王氏の一刀彫り(達磨)と能面(獅子口)

仕掛人の松村孝さん(株式会社松村孝建築・都市設計事務所 代表取締役)は、「多くの方々に助けていただき、今回のアート展が実現できました。質の高い作品を取りそろえた芸術展として、今後も正倉院展の時期に合わせて毎年開催する事をめざしています。1300年祭の来年は、県庁前の奈良公園も会場として、奈良でなければできない芸術の祭典を実現したいと考えています」と抱負を語っておられた。それにしても、これだけの作品を一堂に取りそろえるご苦労は、並大抵のものではなかっただろう。
※出展作家・作品目録
http://www.pref.nara.jp/secure/34227/mokuroku.pdf




べっ甲工芸の実演(池田柏藻氏)

すぐ西側で開かれていた「黒米カレー選手権」も覗いてきたが、黒山の人だかりができていた。
http://kuromai08.exblog.jp/12217642/


昨年のチャンピオン・キッチンPEPITAのブース

この日はお天気にも恵まれ、「お堂でみる阿修羅」(興福寺国宝特別公開2009)は、過去最高の「3時間待ち」となるなど、奈良公園一帯にはたくさんの人が訪れていた。私は、時間をズラして正倉院展を見に行こうと、奈良国立博物館前に午後5時に到着したが「入口まで60分」の表示が出ていたので、諦めて帰って来た。平日の夕方に再チャレンジすることにしたい。
http://www.kohfukuji.com/event/detail.cgi?event_seq=00000007



アート展と黒米カレー選手権は11/8まで、正倉院展は11/12まで、お堂でみる阿修羅と奈良フードフェスティバル(Cu-Cal in 奈良)は11/23までと、いずれも期日が迫ってきた。ぜひこの秋は、奈良公園に足をお運びいただきたい。
http://www.cucal.net/2009/?area=nara

コメント (7)
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