鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

日記を残して世を去るということ

2011年08月30日 11時26分14秒 | 随筆或いはエッセイ
昨日、NHKで2005年8月1日に放送された『ハイビジョン特集山田風太郎が見た日本 未公開日記が語る戦後60年』の再々々?放送を観た。予定していた訳でも知っていた訳でもなく何となく途中から観始めたのだが、目が離せなくなった。

中で印象深かったのが、人気エンターテインメント作家となってから太平洋戦争関連の書物を読み漁り始め、500冊余の読書ノートを作り、1100冊余りも読破してから、自分の日記を公開し始めたという事だ。

番組ではそこのところを、うまい表現で説明していたが、今それを思い出せない。要は納得がいかなかったのだ。書く立場の事情や作為的意図の元に変質していたりするのが多いからだろう。そして自分個人の日記を正確にありのまま公開し始める。

この番組で三国連太郎が、戦場で兵士の死に際を看たので戦記物は一切読まないというのとは対照的に、病気の為に戦争に行かずに済んだ山田風太郎が自分は傍観者だと少し負い目を感じているのか戦記物を読み漁る。ところが、この二人は共通する批評精神をもって戦後をしっかり観察してきたのだろう。

山田風太郎が亡くなって発見されたという未公開日記を読みながら、三国連太郎が山田風太郎になりきっていく演出が見事だった。NHKアーカイブスで人気のあったものだそうだ。また放送があったら録画したい。

音楽を聴くのだって、テレビを観るのだって、いつだって行きあたりばったりの偶然まかせの私が、最近はBSプレミアムの番組表を見て録画予約をしたりしている。そろそろ計画的に人生を生きなくては・・と考え始めた私はもう還暦を過ぎている。発達が遅過ぎるって・・・? それが何か。

コメント (2)
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