大根は人の思春期同様に急成長する時期があるのか、私の大根は部分的に間引きのタイミングを失して育ち過ぎた。
近所のプロによれば、間引き時に残す大根には土寄せをしないと曲がってしまうという。
雪融け後に耕運するのが早すぎると1年中いつまでも土がこなれないと聞いたことがある。
私の大根畝の場所は、傾斜があるかどうか分からないほどなのだが、低い場所の畝3列分で、それを実証してしまった。
高い方の場所は耕運機をかければフカフカにこなれて気持ち良い程だけれど、下の方は何回かけてもこなれない。
それでもアスファルトを突き破って育ったど根性大根の例もあるように、大根はどんなに土が固くてもだいじょうぶとか。
土寄せしようにも固くてひび割れているような土では、抜くのも力が必要で、そもそも土寄せができない。
徐々に間引き菜を煮菜にしたりして、できるだけ食べ尽くそうと思っても食べきれるものではない。
昔のわが家だったら鶏をいつも飼っていたから良い餌として利用できただろうけれど、近頃は豚も牛もそもそも家畜がいない。
引っこ抜くのが大変だった最後の大根間引き菜を、お隣の奥さんから教えてもらった通りの菜飯にしてみた。
さっとゆでて、よく絞って、細かく切って、塩を振って、揉み込んでから、熱々ご飯と混ぜて出来上がりというのであった。
冷蔵庫に入っている玄米飯をレンチン温め2回して、混ぜて味見すると、美味しいというほどではない。
玄米が悪いのか、簡単そうでもそこそこ修練が必要なのか、センスの問題か、こういうときは同級生から分けてもらったキムチの素。
韓流ドラマによくある、ご飯にナムルだかキムチを入れてかき混ぜて、ボウルに顔を突っ込むようにしてスプーンで食べるシーンそのまま。
いくらかマシになって完食できたけれど、もっと色々と残り物を混ぜておにぎりにしたら少しはマシだったのか、それはまたの機会だ。