鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

懐疑の勧め 『放置自転車は、やめましょう。』

2012年02月28日 16時44分35秒 | 言葉の世界

仕事先に向かう途中で、信号待ちの車中から撮ったのが画像の看板。枯れ草の空き地のように見えるかも知れないけれど、自転車が放置されるのを防ごうというねらいの看板が立てられる程の都会の中なのだ。京都は五条大橋の近く、五条河原町の交差点南西角だ。

『放置自転車は、やめましょう 』って、ひどいんじゃないですか? 言いたいことは分かるけれど、まずいなぁ・・・これ。普通に考えるなら『自転車の放置は、やめましょう。』の筈。放置自転車という言葉は、どう考えたって、放置された自転車のことだから、擬人化して自転車に呼びかけてるのか? 『放置自転車さん、そこに居続けるのはやめて下さい』と頼んでるのかな?

放置自転車をどう取り締まるかというお上の目線からしか物を考えないから、こういうことになるのかも知れない。放置する人間の理由とか都合とかに思いを巡らせれば、きちんと呼びかける文章にもなるし、どういうことが必要なのかも浮かび上がってくる筈だ。

なぜ、チェック機能が働かなかったのだろう。これは、ぜひとも追求というか、探求してみたい。誰一人として変だと思わなかった筈はないのだ。なぜ、企画製作実行途中でどこもかしこもスルーしてしまったのか・・・? もしかしたら、行政機構そのものがまるで機能していないのか・・・。などと懐疑した次第。



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懐疑の勧め 〔光市母子殺害事件 犯行当時少年の死刑確定〕

2012年02月24日 10時29分03秒 | 懐疑・猜疑・疑義
刑の厳罰化が進んでいる。それがここに来てますます加速化しそうだ。この事件での死刑確定は厳罰化上昇曲線というような示し方があるとすれば、ここから曲線は急角度に変わるのだ。

殺人事件被害者遺族の加害者へ厳罰を望む気持ちが多く取り上げられ、それに同調する世相(主にマスコミの創り上げる論調)を反映してのことらしい。

【切捨て】という言葉が思い出され、昔の優生保護法を連想した。優生保護法の考え方は【不良な子孫の出生防止】と【母性の生命健康の保護】だ。【不良な子孫の出生防止】という考え方はナチスのユダヤ人抹殺計画と通底する。死刑制度を持つ国は、はみ出し者を殺して排除する基本方針を持つ国なのだろう。

国家を擬人化して評価するなら、まことにもって度量が小さく未熟な国ということになるだろう。極刑としての終身刑がないから、いびつな考えが広がるのかも知れない。終身禁固刑や終身懲役刑を死刑に替わって作ったらよい。

殺人事件は、殺人に至る経過を徹底的に調べられるべきで、極刑を言い渡される程の重大事件殺人者のその後は徹底的に研究されるべきだ。

それこそが凶悪犯罪を防ぐための未来学になるのだ。そういうふところの深さと探究心を失った国家により良い未来は望みにくい。こんな国には住めない。早く脱出するか、それとも死刑廃止を願って死ぬほど戦うか・・・。

生涯をかけて罪を償うこともできず、被害者遺族とのいかなる交流の可能性も絶たれ、精神の成長も閉ざされ、直接死刑執行にかかわる人たちに苦痛と傷を少なからず与えて、死刑囚は殺される。

シリアのアサド政権下で反体制派弾圧が苛烈を極めているようだ。今朝のNHKニュースでは、これまでに死者は8000人を超えたとのことだ。手続き無しの拷問と虐殺。こちら日本では、手続きを十分経て審理を尽くした(?)上での死刑確定。しかし殺されることに変りはない。

1955年に作られた黒澤映画〈生きものの記録〉で三船敏郎演じる主人公が、『病気で死ぬのは仕方がない!でも殺されるのは嫌だ』と叫んで、親族ばかりではなく皆に日本脱出(移住)を訴えるシーンがあった。半狂気という設定だったが、心底から共感したものだった。私は日本を捨てたい。

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