出没の噂はよく聞く鹿を、家の近所の裏手でついに観ることができた。
滋賀県への抜け道を走る折には山中で何回か観たことはあっても、自分の家の住宅地近くでは初めて。
喜撰法師の歌にあるように、宇治は『しかぞすむ』処なのだと昨日は再認識した。
昨日、遅めの昼寝をした後に散歩に出かけて直ぐのこと。
宅造途中で放棄された傾斜地に、鹿は姿勢良くこちらを見てじっとしていた。
意識的にきょろきょろしていたわけではなかったけれど、鹿に気付けたのはなんとなく視線を感じたのかも。
限界一杯にズームして撮り、もう少し良い画像をと近づきながら、角を構えて突進してくることはあるだろうかと少し緊張もした。
こちらはスキー用のストック1本を杖代わりに持っているので、いざという時には対抗できるだろうとは思った。
40mくらいまで近付いた時点で撮ったら、白い尻を見せて逃げていってしまった。
オス鹿は発情期に気が荒くなり奈良公園では観光客に危害を加えることがあるらしいけれど、人馴れしていない野生鹿ではありえないようだ。