自炊のためにスーパーへ男同士で買い物に行くと、鶏もつのスキヤキをしようということになった。
鶏もつというものが、こんな形で売ってることも知らなかったくらいなので、私は提案に頷いただけ。
鍋奉行を務めたこともないので、ほとんどお任せ。
昼間、ただいま成長中のサツマイモの蔓が伸び過ぎて畝からはみ出している分を、農業の師に言われて切った。
サツマイモの蔓を食うというのは戦時中の話によく出てくるけれど、最近も食べるらしい。
これも今回教えてもらったのだけれど、蔓から出ている葉っぱの下というのかフキの茎と同様の感じの部分。
下ごしらえも全て相棒がしてくれて、ワタシ食べるだけのヒト。
でも、次にやれと言われたらやれるかもしれないくらいに、観察しつつ学んだつもり。
芋の手と呼ぶのだということもこの度知ったくらいで、口にするのはもちろん初めて。
味はしないが、シャキシャキ食感が『おっ!』と思った。
飽きるほど食べたとしても、実際は飽きるというほどのこともない淡白な味で、鶏もつのクセのある味によく合った。
材料の右下隅と、鍋中の右下が芋の手。
戦時中の話を聞くことがあったら、頷き方に実感を伴わせられるだろう。