電話ボックスのような受付でダム見学者は住所氏名を書くシステムになっていた。自殺者続出騒ぎはおさまったようだが、工事用フェンスがダム下を覗き込めないように張り巡らせてある。『命の電話』の番号をプリントした呼びかけビラも所々に貼ってあった。
ダムから双眼鏡でしばらく見回したがヤマセミもカワセミも見えず、ダム下のコンクリート上で数羽のカワウが羽根を乾かしているのが見えるだけ。先ほどまでいた眼下の橋の中央に人がかたまっているのが見える。おそらく橋の上からよく見える位置にヤマセミが移動したのだろう。
ダムを渡り、整備された段々を上ると森林公園になっているので行くことにする。元来た道を戻らなくても遠回りして帰るコースを取ることにした。公園から見るダム湖は鳳凰湖というのだが、ウキを繋げた漂着物せき止めフェンスに溜まったゴミの拡がりが島に見える。鳳凰も台無しの風情。
車を置いた右岸橋詰をめざして山道を歩く。宇治市の産業廃棄物埋め立て場に通じているので舗装された車道。その側溝にトカゲがいた。カナヘビとトカゲとどう違うのか調べてみた。がさついた肌のスラリとしたのがカナヘビで金属光沢のすべすべ肌のずんぐりはトカゲ。ずんぐりと大きいが、腰を振り振りじつにすばしこい。
側溝を見下ろして追いかけると30センチの壁を上れない。水のない溝を先に先にと逃げるしかなくて、つい面白がって追いかけてしまった。20mほどで息が上ったのか動かなくなって私を見上げるばかり。いじめている方はほとんど考えなしに遊びの気分。いじめられる方は絶望のどん底だ。イジメの構造そのものなのだろう。気の毒なことをした。
ダムから双眼鏡でしばらく見回したがヤマセミもカワセミも見えず、ダム下のコンクリート上で数羽のカワウが羽根を乾かしているのが見えるだけ。先ほどまでいた眼下の橋の中央に人がかたまっているのが見える。おそらく橋の上からよく見える位置にヤマセミが移動したのだろう。
ダムを渡り、整備された段々を上ると森林公園になっているので行くことにする。元来た道を戻らなくても遠回りして帰るコースを取ることにした。公園から見るダム湖は鳳凰湖というのだが、ウキを繋げた漂着物せき止めフェンスに溜まったゴミの拡がりが島に見える。鳳凰も台無しの風情。
車を置いた右岸橋詰をめざして山道を歩く。宇治市の産業廃棄物埋め立て場に通じているので舗装された車道。その側溝にトカゲがいた。カナヘビとトカゲとどう違うのか調べてみた。がさついた肌のスラリとしたのがカナヘビで金属光沢のすべすべ肌のずんぐりはトカゲ。ずんぐりと大きいが、腰を振り振りじつにすばしこい。
側溝を見下ろして追いかけると30センチの壁を上れない。水のない溝を先に先にと逃げるしかなくて、つい面白がって追いかけてしまった。20mほどで息が上ったのか動かなくなって私を見上げるばかり。いじめている方はほとんど考えなしに遊びの気分。いじめられる方は絶望のどん底だ。イジメの構造そのものなのだろう。気の毒なことをした。