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三月だったか、これを植木鉢に移植してしまおうと思った。何だかジリ貧でいつ枯れるかわからないように見えたから。掘ってみて驚いたことに、幹と同じくらいに太い1本の根が横に長く伸びていた。そういう根は切ってしまうといけないんだろうなと思いつつ、切らざるを得ないので、丸シャベルの先でガツガツ責めて切り離した。水遣りもほとんどしてもらえず、乾きがちの軒下だから水を求めて根性で伸びた根だったのに。
そうして鉢植えにして、表に持ってきた。太い根を切ってしまったという負い目もあって、せっせと水遣りをしたからか、陽にあたったからか、これも毎度の危機感からか、今年は最多咲いた見事に咲いた。色んな色合いと模様があるらしいが、検索してみるかぎり、ウチのほど個性的な模様はない。何だかレンズの焦点が合っていないような見える。こんなスカートをはく女性が南米あたりならいそうな感じだが、原産は北米とキューバだそうだ。雄しべが五角形を無理やり作っているようで面白い。
エベレスト登頂成功の最高齢者になった人への衛星通信インタビューや新聞報道をみた。特別に興味を持っていたわけではないが、どんな言葉が出てくるだろうかと少し期待した。でも、『おっ』と思うのはなかった。
アカデミー賞なんかの授賞式を見ると、誰もが、支えてくれたスタッフや恩師や先輩や家族に向けて自分の名誉は決して自分独りのものではないと述べて周りを称え神に感謝する。日本のマスコミは、そういう部分を割愛するのだろうか? 『(エベレスト登頂は)もうたくさんです』と言ったと報道し、帰国したら何をしたいかと尋ねたのだろう、『まずすしが食べたい』と締めくくっている。
何だかなぁ、と思った。彼の答えた月並みな言い方の中に『夢は強く願っていたらかなうものだ・・』というのがあった。ごく少数の大成功者だけが言える無邪気な言葉だ。努力や犠牲や運が有ったことはひとまず隠して、観客の万歳に笑顔で頷かなければならない人が、ついついやってしまう放言。
そんなこと言わなきゃいいのに。夢見がちな人には罪作りなことなのに。どうしてもっと気のきいたことを言えないかなぁとテレビにツッコミを入れた。{『このプロジェクトに掛かる莫大な費用を捻出してくれた関係者やスタッフや応援の人たちに担がれて、最高齢登頂という御輿がサミットに立った』『良い子のみんなは決して真似をしないでね』『これからは、もう自分だけの余生を過ごしたい』}くらいのことを言って欲しかった。
アカデミー賞なんかの授賞式を見ると、誰もが、支えてくれたスタッフや恩師や先輩や家族に向けて自分の名誉は決して自分独りのものではないと述べて周りを称え神に感謝する。日本のマスコミは、そういう部分を割愛するのだろうか? 『(エベレスト登頂は)もうたくさんです』と言ったと報道し、帰国したら何をしたいかと尋ねたのだろう、『まずすしが食べたい』と締めくくっている。
何だかなぁ、と思った。彼の答えた月並みな言い方の中に『夢は強く願っていたらかなうものだ・・』というのがあった。ごく少数の大成功者だけが言える無邪気な言葉だ。努力や犠牲や運が有ったことはひとまず隠して、観客の万歳に笑顔で頷かなければならない人が、ついついやってしまう放言。
そんなこと言わなきゃいいのに。夢見がちな人には罪作りなことなのに。どうしてもっと気のきいたことを言えないかなぁとテレビにツッコミを入れた。{『このプロジェクトに掛かる莫大な費用を捻出してくれた関係者やスタッフや応援の人たちに担がれて、最高齢登頂という御輿がサミットに立った』『良い子のみんなは決して真似をしないでね』『これからは、もう自分だけの余生を過ごしたい』}くらいのことを言って欲しかった。
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子どもの頃は、この木に登って実をもいで食べた。薄い甘さで小さな種がじゃりじゃりして食いごたえがないけれど、虫がついていることは決してなくて、鳥さえも食わないもののようだった。表面がざらざらしていて、われわれが直接喰いつくことはできても、鳥や虫には、それをさせぬ防御が成されているもののようだ。
よく繁った葉っぱより上に咲くから下から見上げても花はあまり見えない。二階の窓から見下ろすとなかなかに良い咲きっ振りだ。花水木よりかなり遅れて咲く。今まさに見頃だけれど、二階から見下ろした時だけ良い木ってどんなものだろう。ただ今0時を少し過ぎてホトトギスが鳴いた。ホトトギスは姿をほとんど見せないけれど、近頃夜昼かまわず鳴いている。こいつもどこか偏っている口だ。
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ロゼットをタンポポの葉の格好と知っていたので知ったかぶりをしたが、訳せば根生葉とか根葉とか根出葉というそうだ。そのロゼットからタンポポはせいぜい10センチ程度の花茎を伸ばして一つの花(舌状花の集合体)を咲かせるけれど、このオニタビラコ、画像のものなんか1mもの茎を伸ばしていた。しかも枝分かれして沢山の花を付ける。花は直径1センチ程しかない。夕方は決まりよくしぼむところが礼儀正しい。
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追記:画像を追加した。夕方にしぼむと書いたけれど、もしかしたら花は一日しか持たないのか? 追加の画像に写っているしぼんだものは、咲き終えたのか、これから咲くのか。小さい札を付けて観察してみようと思う。二つに分かれたのが雌しべなら雄しべはどこにあるのか!?あれだけ綿毛が飛ぶのだから、必ず受粉する繁殖力旺盛な仕組みになっている筈。
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調べてみると、キクザキイチゲ(菊咲一華)というのだと判った。イチリンソウより小ぶりで、菊状花ではなく、真っ白な花のニリンソウが馴染みだった。それをチャワンカケと呼び習わしていた。白い茶碗の欠片が散らばっているようだと見做したのだろう。
イチリンソウもニリンソウも近寄りがたく可憐で清楚に思われて、摘んだり損ねたりしたことは一度もない。それなのに、今回は二株ほどを掘り起こして持ち帰ってきた。小さな庭の片隅に定着するかどうか。杉の葉が敷かれているような明るい所が好みだと思われるが、ウチには昼中ひなたの場所はない。移植して花はすぐしぼんでしまったが、来春に期待だ。
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フキノトウはガクが花を完全に包み込んでいて、少しだけツボミが覗いているくらいの硬くふっくらしたものを見つけると、子ども時分から必ずや採りたくなる。フキノトウ味噌は好きだったし、あの苦味は幼い頃から苦にしたことがない。フキも佃煮ではなく、あっさりと味付けしたのが丼鉢に盛られて食卓に出てくることが多かったから、銘銘皿に沢山取ってもりもり食べるのが普通だった。
フキノトウは硬く閉じたガクを無理やり開いて、てんぷらにするのが一番おいしい食べ方だと、実家の隣の栄養士である奥さんが言っていた。都会(周辺)暮らしのウチでは長野県産のフキノトウ味噌の瓶詰めをよく購入する。それに近い調理が簡単にできることを別の奥さんから聞いた。
その奥さんによれば、とうの立ったものを花茎の根元近くからちぎり採るのだそうだ。花が茶色になってたら、その部分だけは除くが、量も多くなるし苦味が薄れて良いとのこと。湯がいて水にさらして絞って、あとは適当に味噌やごま油なんかをまぜて味付けしたら良いと。
それがなかなかに上手くいくのだ。瓶詰めの市販品にはないまろやかさもあったりして、もりもり大量に食べられる。このほろ苦さは大量に摂取しても体に悪くないのだろうかと心配になったりもする。菜の花のツボミもそうだけれど、花を食べるのはとても贅沢で美味しい。それにしても、このフキノトウの花はどうだ。花の密集した集合体なのだと撮ってみて改めて納得する。
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焦点を合わせるのに苦労しながら撮った内に、小さな昆虫が写っているのがあった。調べたけれど、何という名か判らなかった。スイッチョンのミニサイズのような感じだが、いくら小さくても分類から漏れてることはないだろう。検索したら勿忘草(ワスレナグサ)に似ていると出ていたキュウリグサに、居つく虫でしかも名無しの新種だとしたら、勿忘虫が良さそうだ。
追記:この虫はアブラムシに羽が生えたヤツのような気がする。羽を除けばアブラムシにそっくりだと思って、検索してみたら、ある条件下で羽のあるアブラムシが生まれるということが書いてあり、確信は持てないがそれのようだ。ワスレナムシなんて言葉遊びをしている場合ではない。
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花の大きさは日本スミレ位しかない。きゃしゃだし、花は下向きにしか咲かないしで、あまり目立たない地味なヤツ。真っ白いのと赤紫のと二種類咲いている。ガクなのだろうか、細いヒモが花茎の根元にあるけれど、同じ色だからあまり邪魔していないような、そうでもないような。花をガードしているつもりのヒモと思えば合点がいくような、いかないような。