待ちに待った朝、そしておっとりと若い担当女医がやってきて、ちょっと問診してから「立ち上がってみましょう」と言う。
前立腺の時は、体格の良いナースが二人やってきて、両側から肩を貸してもらってようやく立ち上がり、重症者個室内を引きずられように一回り歩いた。
今回は胴体に問題がないので、わりあい簡単だとは思うものの、首が動かせないということは頭を起こせないということで難儀だった。
電動ベッドの角度を70度くらいにまで上げ、あとは首にさえ力を入れなければだいじょうぶなので、色々とぶら下がったりくっついたりしている点滴スタンドを頼りに立ち上がった。
スタンドをコロコロ押しながら処置室に付いていく。
耳鼻咽喉科専用と思われる細くて短い内視鏡で診てくれて、「イー」と言ってください「ヒッヒッヒ」と言ってくださいなどと指示がでる。
入れられるときに思わず目をつむったら、「目を開けて」とも言われる。
目の動きやまぶたの動きで、患者が痛いときや状態を知ろうとしているわけか・・。
「ヒッヒッヒ」が「ピッピッピ」と聞こえて、そのように発音していたのは間抜けなことだった。
2度目からは、ちゃんと「ヒッヒッヒ」と発音した。
「だいじょうぶですね、腫れもないですね」ということで、次は大掛かりな包帯を外してくれた。
本当に外したのかと思ったくらいに、痛さ苦しさに変化がなくて、これさえ取れればという期待はものの見事に大外れ。
病室に戻り、一人になってからすぐ撮ったのが、4/19に上げた画像。
担当医にも一晩眠れなくて苦しんだことを伝え、睡眠時無呼吸症候群と言われたことはないかと尋ねられ、結局、「呼吸はちゃんとできてますから、ベッドの角度で・・」と、なった。
その後、色々とあり、それらが一段落してから家人が昼前にやってきて、眠れなかった長い夜のことを話せば、いびきをここ2.3年かいてることがあって、睡眠時無呼吸症候群ではないかと思ったこともあると言うのである。
これもまた、『早く言ってよ』というやつ。
今さらナースにも担当女医にも言ったとて、どうにもならない気もしないでもなかったけれど、辛く当たったナースには、再びの夜勤時にそのことを伝え、「あの夜はご迷惑をかけました」と謝った。
病室に持ち込んでいたパソコンでいくらか検索してから、医師にもじつはこれこれと言う報告をした。
でも、全身麻酔や手術の影響で舌根が落ち込むようになるということは無いのかと、疑い深く聞いてみた。
「口を大きく開けて・・ベロ出して横に振ってみてください」と言われてやってみた限りでは、自己判断でも、そういうことはなさそうだなと思い、医師もだいじょうぶそうですねと気に留めていない様子。
それでも、私は加齢も影響して完全に睡眠時無呼吸症候群であることを確信した。
どんどん病気が増えていく。