伊佐須美神社*の境内にある薄墨桜が咲き始めた。会津五桜のひとつで、会津総鎮守・伊佐須美神社のご神木で、一枝に一重と八重が混じり、早咲き、遅咲きもある珍しい桜で、植物学上からも貴重な銘木と言う。
薄日が射すさわやかな5月1日、久々に桜を眺め、神社に参った。
静寂に参拝の鈴の音が響き、境内に放し飼いのチャボが時を作っていた。
誰が名付けたのか、咲き始めた薄墨桜は、つぼみはかすかに薄いピンクがかった色合いで、開いた花の中心の花粉が薄く黄緑がかっていて、花の色は何となく薄い墨のように黒ずんで見えた。
神社の裏を流れる清らかな小川に、散り急ぐ桜の花びらが静かに流れ、その畔に、白い鮮やかなニリンソウが凛として咲いていた。遠くに、孫たちが宮川の河川敷公園に遊ぶ姿が見えた。穏やかな春の一日に、境内の落ち着いた春を眺めて歩きながら、こんな幸せな日がいつまでも続いて欲しいと願った。
*http://www.town.aizutakada.fukushima.jp/top/midokoro/isasumi.htm

