エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

私の自然観察授業 (高校での環境教育)

2006-05-26 | 環境問題


私は在職中に、よく生徒に植物の観察スケッチを課した。
スケッチのための自然観察により、気づかなかった様々な生き物の世界を知ることができる。五感を総動員しての観察は自然を身近なものにする。そして自然を学ぶ心から、人と自然の関係を知り、足元から行動することの大切さを学び、さらには自然への畏敬の念すら生まれると考えた。

 生徒の理科離れが言われて久しいが、生徒が身近な自然に興味、関心を持ち、好ましい自然観を身に付けるためにはどんなことが必要なのだろうか。
 自然の探求は観察することから始まる。注意深く観察していろいろ考える。そしてそこに必ずある、疑問を見いだす。 わからない、なぜだろうか不思議だ。 こうして抱いた問を解決する過程が、自然をより身近にするはずだ。

 今、あらためて教室を出て自然の中で体験的に学ぶ意義を思っている。生徒の生きいきした感動は書斎科学からは生まれないからだ。
都市化が進み自然は失われるが、さらにこの現代社会空間において、人間の自然観までが影響されるような気がしてならない。