この季節、ニセアカシアが甘い香り豊かに、さわやかに咲き誇っている。
アカシアといえば、こころ揺さぶられた清岡卓行著「アカシアの大連」を思う。北原白秋の詩「この道はいつか来た道 あヽそうだよ アカシアの花が咲いてる」や西田佐知子の歌った「アカシアの雨にうたれて・・・」を口ずさんだこともあった。でも、これはニセアカシアなのだろう。枝葉がエンジュに似ていてとげがあるのでハリエンジュとも呼ばれている。
ミツバチの羽音と共に、フジに似た房状の花に吸蜜する姿が浮かぶが、これはマメ科の植物で原産地は北米、日本へは明治の初期に渡来したという。山菜図鑑には、咲き始めの花は食用になり天ぷらが美味しいとある。香りのあるニセアカシアの蜂蜜は有名だ。
ニセアカシア 香りほのかに 風に揺れ