《鮮やかなマタタビ》
今年はまだ梅雨らしい雨が降らない。曇りの日が続いてたが、天気予報では、今日は梅雨の晴れ間で週末は本格的に降るという。本格的な夏を思わせるさわやかな天気に誘われ、しばらくぶりに東山方面へ車を走らせた。一昨年、異常発生したテングチョウが乱舞する集団吸水の光景が忘れられなかった。また、何年か続けて斑紋異常のヒメシジミに出会ったので、それも楽しみだった。でも、残念ながら、1時間ほどの観察だったが、ほとんど何も見かけなかった。
山の緑にひときは白く、花のように見えるマタタビの葉があざやかにきれいだった。物音一つない山の草原で、羽の傷んだヒメシジミがのどかに舞っていた。
物足りなかったので、昼食後、あらためていつものフィールドを一回りしてきた。
磐梯を仰ぐいつもの草原にはノアザミが咲き、ウラギンヒョウモンが姿を見せ始めた。産卵行動か、なかなか止まらないで草むらを飛び続けていた。ギンイチモンジセセリは春型の傷んだ♂の個体が多かった。
《ノアザミのウラギンヒョウモン》
《ギンイチモンジセセリ春型 ♂》
ハラビロトンボが多くなってきたが、特に成熟したオスの黒青色の頭のルリ色が美しく輝いていた。あれほど賑やかだったオオイトトンボがすっかり姿を消していて少しさびしい池の端だった。新しい友に出会った。シラホシカミキリだ。
総包が淡紅色の品種、ベニヤマボウシをときどき見るが、いつも見ていたヤマボウシ木に白から変色したようなピンクの花びらがきれいに咲いていた。新しい発見だった。
《ヤマボウシ》
農道にまばらにある桑の実が黒く熟し、一粒口に入れると何とも言えない懐かしい味がした。日陰に舞うクロヒカゲやヒメジャノメにも、夏の訪れを感じた。(2008.6.27)