午後から晴れ間が出てきたので、猪苗代へコハクチョウに会い行った。
稲刈りの終わった田で20羽ほどのコハクチョウがさかんについばんでいた。でも、コンバインでの収穫では落ち穂はほとんどない。
一年ぶりの冬の使者に、よく来たな!と呼びかけた。
ニュースで「冬の使者」の飛来を報じられたのが10日、「猪苗代湖の自然を守る会」の調査では、昨年より4日早かったと言う。会のHPのデータでは昨年2007年11月20日にはコハクチョウの成鳥が1348羽、幼鳥が165羽で、ピーク時には約3000羽になるらしい。
数日前に、夜の我が家の上空をハクチョウが「コーウ コーウ」と鳴きながら猪苗代湖方面に向かって飛んでいった。暗闇に飛翔するハクチョウの雄姿は感動的だった。その美しすぎることったらなかった。またも雄大な自然の美しさに畏敬の念を覚えた。
そう言えば、今年はあちこちでハクチョウに餌をやらないようにしようということだ。今年に入り、北海道や秋田県などで見つかったハクチョウの死骸(しがい)から鳥インフルエンザが検出され、その危険性が指摘されていた。
先頃のニュースで、毎年1万羽近くのハクチョウが来る、日本一の飛来地の酒田市では「白鳥を愛する会」が今シーズンの餌付けを自粛するらしい。また、福島市でもハクチョウなどの野鳥に近づいたり、餌やりなどをしないよう訴え、例年催していた「白鳥の歓迎会」や里親募集も休止すると言う。猪苗代湖ではどうするのだろうか。
鳥インフルエンザ問題とは別に、以前から「野生の動物への餌付けは生態系を崩す危惧も言われていた。自然のままと言うが、人為的に変えられている地球環境をどう保全していくべきなのだろうか。
冬鳥たちには、例年よりも厳しい冬になるのではないだろうか。気温10度、冷え冷えする夕闇迫る田にコハクチョウが点々と何かをついばんでいた。これから迎える厳寒の雪の季節を元気に生き延びて欲しいと願った。
雄大な磐梯山を背に、3羽4羽とハクチョウが飛んでいる。
今年も愛おしい冬の使者に会いに、ときどき猪苗代を訪れたいと思っている。